「日曜日の早朝に散歩してたら川に猫が落ちて鳴いてたから保護して家族が増えたよ!!!! 最初はオロオロしてたけどもう慣れてミルクもたくさん飲む!」
2024年8月28日、X(旧Twitter)ユーザーのはちほしさん(@hathihoshi)は、突然の出会いについて報告するコメントを投稿。添えられた写真には、小さな子猫「ろく」ちゃんが写っています。
「保護したのは、投稿の3日前の深夜。コンビニエンスストアに向かっていたところ、どこからともなく鳴き声が聞こえて来たのです。あたりを探すと、子猫が深さのある川に落ちているのをみつけました。近くに母猫の姿は見当たりませんでした」
飼い主さんは、急いで子猫を引き上げて保護したのです。
「当時、我が家は引っ越し先の新居でDIY作業をしている真っ只中でした。子猫を連れて帰ると、夫は『どうするんだ』と驚きつつ、夜遅い時間でも開いているお店を探して哺乳瓶など必要なものを購入してお世話をする日々が始まったのです」
当初、飼い主さんは動物アレルギーがあったため、しばらく子猫の様子を見たあと里親さんを探す予定だったといいます。ところが、小さなろくちゃんのお世話をしているうち、少しずつその絆は深まっていきました。
「夫にろくちゃんの今後のことについて相談すると、『ひろってきた、はちほしが悪い!』と一言。ところが、夫もお迎えする気まんまんだったようで、ろくちゃんのためにごはんを選んだりお世話をしたりなどうれしそうにしていました。そして、私の動物アレルギーは、ろくちゃんに対しては反応せず……。とても不思議な気持ちになりました」
ろくちゃんの名付けにあたっては、ある理由があったそう。
「保護後、夫が買い物に出かけたとき合計金額が1666円だったのです。それが名前の由来になりました」
こうして、ろくちゃんと飼い主さん夫婦は家族として暮らし始めました。
初めての猫との暮らしと育児
飼い主さん夫婦にとって、ろくちゃんは初めて一緒に暮らす猫でした。
さらに、ろくちゃんは、保護当時、生後2週間ほど。飼い主さん夫婦は、初めての育児にてんてこまいになったといいます。
「ミルクを飲ませたり、排泄をさせたりしなくてはならなかったのでとても大変でした。獣医さんからも子猫を育てるのは大変だとは聞いていたのですが、その言葉通り、最初はミルクをまったく飲んでくれなかったためとても心配したのを覚えています。しばらくして、ミルクを勢いよく飲んでくれたときはうれしくてたまりませんでした」
飼い主さん夫婦の手厚いケアを受けて、ろくちゃんはすくすくと成長していきました。
「今では帰宅すると、玄関先で出迎えてくれてゴロゴロとのどを鳴らしながらスリスリしてくれるように。その愛らしい姿に、とても癒やされています」
甘えん坊になったろくちゃん、飼い主さんの思いは
ろくちゃんは、現在、生後推定3カ月(取材時)になりました。
とても甘えん坊で、ちょっぴりわがままなところも見え隠れして飼い主さん夫婦をメロメロにしています。
「部屋から出ようとすると、追いかけてきて『抱っこして』と猛アピール。姿が見えなくなると鳴いて『戻ってきて』と訴えます。とてもかわいらしいです」
保護当時、獣医さんからは「強い生命力がある子は生き残ることはあるけれど、そのほかの子は原因不明の病などで手を尽くしても助からない場合も少なくない」と聞き、子猫の命を繋ぐことの難しさを感じたという飼い主さん。今、すくすくと成長しているろくちゃんを見守りながら、思うことがあるそうです。
「今では元気いっぱいになりました。ろくちゃんには、『しっかり生きてくれてありがとう』と伝えたいです」
突然の出会いからガラリと生活が変わった飼い主さん夫婦。小さなろくちゃんは、家庭にたくさんの笑顔をもたらしてくれる存在になりました。これから、さらに家族の絆は深まっていくことでしょう。