国産黒毛和牛が衝撃の安さで食べ放題!京阪神に8店同時オープンの「TAJIRI」ってどんな店?

山本 智行 山本 智行

 これは、ちょっとした”事件”かもしれない。居酒屋を中心に20業態の飲食店を全国114店舗展開している株式会社「ダイナミクス」(京都市、守部英喜代表取締役)は新業態として黒毛和牛焼肉食べ放題「TAJIRI(たじり)」を22日から23日にかけ、京都、大阪、兵庫の8店舗を同時オープンする。その質と安さもちょっとした驚きだ。

 居酒屋「赤から」やお好み焼き・鉄板焼き「いっきゅうさん」などを全国展開する「ダイナミクス」が勝負に出る。コロナ禍による時代の変化を受け、店舗の一部を焼肉店に転換。関西で同時に8店舗もオープンするのだ。しかも、自宅ではなかなか味わうことのできない、ぜいたくな国産の黒毛和牛を120分、食べ放題で提供する。

 「このまま何もしないままではじり貧になってしまう。座して死を待つのではなく、トライあるのみです」と営業企画本部長の齋藤一生さんが言う。

 その価格がこれまた衝撃的だ。コースは3つあり、全50品から選べるライトコースだと1人前2480円から。全80品から選べるプレミアムコースでも3480円という財布にやさしい設定となっている。

 それができるのは、まず肉の仕入れルートに強みがあるからだという。「1頭買いの良さもあるでしょうが、好んで食べられるのはカルビ、ハラミが中心。そうなると1頭から取れる量は限られます。なので、安定した品質と価格を兼ね備えた仕入れを実現するため、あえて産地や等級を固定せず、そのときの肉質や脂乗りのいいものを鹿児島だったり、北海道だったりから取り寄せています」と齋藤さん。そのため、社内の肉マイスターを増員し、全国の酪農家を回っているという。

 さらに、大掛かりなダクトやロースターを設置せず、簡易型の焼肉用ガスコンロを全店舗で導入している点も見逃せない。これはカセットボンベ大手の岩谷産業から出ている「やきまる」という大ヒット商品で、火力やプレートの位置を工夫し、じか火で焼いているいるのに煙がほとんど出ないのが特徴。さらに肉の脂が下に落ちてヘルシーに食べられる優れものだ。

 「設備投資にお金を掛けると、その分はどうしても料金に反映され、お客さまからいただくことになる。簡易式の無煙グリルにしているので、このお値段で提供することができます」

 新型コロナウイルスの影響で飲食業界、特に居酒屋業界は大きな打撃を受けているが、そんな中で焼肉店は比較的順調に推移。そうなると雨後の筍のようにライバルの参入も目立ち、最近では居酒屋大手「ワタミ」も一部を焼肉店に業態転換している。

 「ワンカルビさん、牛角さんとライバルは強力ですが、味と値段で勝負して生き残りをかけていきたい」

 店名は黒毛和牛の“祖”ともいうべき種牛「田尻号」からとったもので、今回出店する8店舗中6店舗はアクセスのいい都市型店舗で、黒毛和牛焼肉食べ放題「TAJIRI」として展開。残る2店舗はキッズルームやお子様向けのサービスをより充実させ、3世代で利用できる黒毛和牛焼肉食べ放題「TAJIRI Family」とした。さらにうれしいのは65歳以上にはシニア割り引きがあり、小学生は半額、未就学は無料だ。

 もちろん、目指すは開幕ダッシュ。そこで22日のオープンから7日間限定(住之江店のみ23日から7日間)で通常の半額で提供する。しかも、LINE公式アカウントをともだち登録すると各コースを500円引きした上で、さらに半額という超衝撃価格となる。つまり、一番安いケースでは1人前990円!予約殺到中というのも納得だ。

 付け加えておきたいのがサイドメニューが40種類以上と豊富なこと。同行した女性陣も「チーズケーキは本格的だし、ピスタチオアイスも最高でした」と別腹のデザートに、ご満悦の様子だった。モバイルオーダーもほとんどの店舗で取り入れ、換気、消毒などコロナ対策もバッチリ。会社帰りはもちろん、ちょっとした記念日、年末にはファミリー忘年会にも使えそうだ。

◇黒毛和牛焼肉食べ放題「TAJIRI」京都河原町本店、京都四条河原町店、京都烏丸店、大阪京橋店、梅田お初天神店、神戸三宮店

◇黒毛和牛焼肉食べ放題「TAJIRI Family」京都山科店、大阪住之江店 

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