「英国学校制服コレクション」がネットで話題…伝統の装いを写真&イラストと共に紹介

山本 明 山本 明

イートン・カレッジ、ハロウ・スクールなど名門パブリック・スクールを始めとする約30校の制服を紹介する『英国学校制服コレクション』が新紀元社(東京・千代田区)から発売中です。「【10月5日発売】『英国学校制服コレクション』にはスナップ写真だけでなく、英国服ファンであれば食い付きたくなるような資料性に富んだ記事もたくさん掲載されています!」という同社の発売前告知ツイートには「欲しい…!」と本書の魅力に射抜かれた、英国好きさんたちから熱いコメントが寄せられています!!

歴史と伝統を重んじながらも『ハリー・ポッター』のような全世界を魅了する新しい物語を生み出し続けるイギリス。その文化に惹かれる人は多いようです。同社の編集部を通して、著者の石井理恵子さんに本書の読みどころを聞きました。

――いろいろなスタイルの制服がありますね。

 英国の制服に興味を持ったのは10数年前。軍服、司法関係、スポーツなどに気になるものがいろいろあり、それをまとめた本を11年前に『英国男子制服コレクション』として出版しました。その時に最も興味を持っていたのが学校制服でした。もともと英国映画やテレビに登場する制服が気になっていたのですが、その中には目を惹くユニークなもの(燕尾服や修道士のような制服など)があったからです。ですが学校制服のみの本を出す機会がなかなかなく、今回やっとそれが実現しました。

――念願の企画だった、と。

 英国の制服も日本同様だれもが同じ制服を着て、平等感がありますが、ディテールを見ていくと、寮のリーダーだったり、学業や芸術など、何かに特に秀でている生徒は微妙に異なるアイテムを身に着けることができ、それがモチベーションを上げることにもなっています。といっても、学校のウェブサイトを見てもわからないことが多いのです。それは本を制作するにあたってのこだわりというよりは、私自身が知りたかったことでした。学校の先生や卒業生に取材することが叶い、貴重な情報を得ることが出来ました。

――イートン校など日本でもよく知られる名門校の制服も紹介されています。

 イートン・カレッジの先生への取材はアポイントをとりつけることも困難で、インタビュー後も様々な確認作業が必要となり、ぎりぎりまで掲載可能かがわからず大変でした。これは、卒業生のご父兄のご協力とご尽力によるところが大きかったです。

――SNSでも反響がありました。

 SNSでこの本に興味を持ってくださった方は、英国の文化、とりわけ『ハリー・ポッター』の世界を始めとして、英国の学校生活や、または英国に限らず学園ファンタジーものの文学やアニメなどに関心を持たれているのでは。その共通項としての「制服」の魅力に気づいてくださったのかなと思います。とはいえテーマとしてはかなりニッチなものなので、反響をいただけてうれしいです。

――好きな物語の根底にある文化を知るのは楽しそうですね。

 日本も学校制服を採用している国ですが、女子の制服などには英国の影響を受けているところもあります。日本のものと共通点があったり、異なる点をチェックしながら読んでいただけたらと思います。また、時代がかったコスチュームのような制服に様式美を感じたり、時代にあわせて女子のズボン制服がポピュラーになるなどの変化に着目して読んでいただいくのも楽しいのではないでしょうか。英国はファッションにおいて、伝統と革新が共存するところが素敵だと思いますので。

■「英国学校制服コレクション」(新紀元社) 定価:1700円(税抜)

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