山口達也さん宅への家宅捜索に…小川泰平氏「特別にしたわけではない」 勾留請求却下の前に令状も用意

小川 泰平 小川 泰平
山口達也容疑者の自宅を家宅捜索した捜査員がダンボール箱を持ち出す=都内
山口達也容疑者の自宅を家宅捜索した捜査員がダンボール箱を持ち出す=都内

 酒を飲んでバイクを運転した道交法違反(酒気帯び運転)の疑いで22日に警視庁に現行犯逮捕され、24日夜に釈放された人気グループ「TOKIO」の元メンバー山口達也さんが家宅捜索されたことを受け、元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は25日、当サイトの取材に対し、異例とも言える釈放後の家宅捜索の理由などについて解説した。

 山口さんは22日朝に都内で追突事故を起こした際、呼気検査で基準値の1リットル当たり0・15ミリグラム(mg)を大きく上回る0・75mgのアルコールが検出され現行犯逮捕された。当初は「酒が残っている感覚があった」と供述していたが、「酒が残っているとは思わなかった」と否認に転じた。24日、東京地検は勾留を請求したが、東京地裁は却下。地検の準抗告も認められなかった。その日夜、本人立ち合いで家宅捜索が行われた。

 小川氏は「地検が勾留請求したということは、本人が否認に転じたことによって、もう一度、取り調べをしなければならないということが出てきたのだと思います」と指摘した。

 それに加えて、同氏は「検察は証拠隠滅のおそれがあるということで準抗告したのだと思います。却下されましたが、釈放前に捜索差押許可状、つまり家宅捜索の令状を既に取っていました。警察で釈放し、令状を執行するために本人と共に自宅へ行った。つまり、証拠隠滅のおそれと、本人の供述を裏付けるために、押えるものを先に押えたということです」と解説した。

 山口さんは「21日午後9時~午前0時頃、麦焼酎をロックで5、6杯飲んだ」と供述。小川氏は「通常、(事故時に検出された)0・75mgは考えられない数値。今回の件を受けて交通捜査課の捜査員に取材し、個人差があるという前提ですが、通常なら、飲酒から9時間あいていたら酒気帯び運転になる0・15mgにもいかないだろうということでした」と指摘した。

 さらに、同氏は「山口さんの供述通り、実際に午前0時にロック5、6杯でやめていれば、(事故のあった朝9時半頃には)0・15mgにもいかないことが多い。ですので、今回は異常な数値、つまり供述の信憑性を疑わざるを得ない。アルコール依存症で、常に体内にアルコールが残っている状態であったのでは。本人の言う通り、夜飲んだことも間違いないとしても、一旦休んだ後、出かける前にも飲酒をしてこの検値が出たのではないか」と分析した。

 家宅捜索の意味について、小川氏は「あらかじめ事情聴取し、いつ購入した酒を、いつどのくらい飲んでいるか…というところが合うか合わないかを確認するということです」と説明。また、同氏は「勾留請求を却下されたから家宅捜索されたのではありません。却下される前から既に令状は用意されていますし、飲酒や酒気帯び運転で逮捕された場合は、ほとんどの場合は家宅捜索がされます。酒を飲んでいた自宅や居酒屋などを捜索します。今回、山口さんだから特別に家宅捜索をしたというわけではありません」と付け加えた。

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