京都の三条、四条間を10分割して呼称しようというアイデアがSNS上で話題になっている。
話題のアイデアを提案したのは「京大が誇るネタツイマスター」を名乗るミライさん。
ミライさんのツイート
『河原町界隈で待ち合わせをするときに、三条から四条を10分割する呼称が浸透すれば、意思疎通がめっちゃ楽になる』
『男「H&Mの前いるわ!」
女「それどこ?」
このやり取りが、
男「今3.8条!」
女「おけ!」
快適すぎないか』
京都の地名は東西南北の「大路」や「通」にさらに細々とした「小路」などを組み合わせて呼称することが多い。しかし、ただでさえごちゃごちゃとお店や施設がひしめきあう現在の河原町、木屋町あたりを昔ながらの呼称で呼びあらわすことはもはや煩雑なのかもしれない。このアイデアについて、京都の大学出身のPRプランナー、八尾里美さんにご意見をうかがった。
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中将タカノリ(以下「中将」):京都へはたまに行く程度の僕にとってはこの呼び方はとても合理的で便利に感じました。八尾さんは京都の大学に通われていたので僕より京都にくわしいかと思いますが、このアイデアについてどう思われますか?
八尾:私もこのアイデアには大賛成です。私が京都の大学に通っていた頃、京都出身の子たちは「〇〇通り」、「〇〇小路」など細かな地名の呼び方を把握していたのですが、神戸出身の私にはなかなかピンときませんでした。外部の人にとってはミライさんの言うように「3.6条の」とか言ってもらった方がわかりやすいですね。
待ち合わせの際も「今〇〇小路」では距離感がピンとこないですが、「あと0.3条!」と言ってもらえるとなんとなく近そうということがわかるので便利かなと思います。
中将:「まる たけ えびすに おし おいけ」みたいな東西の通りの名前の覚え方もありますけど、外部の人がそれを把握するのはなかなか大変ですもんね。特に京都は観光都市なので他地方の人や海外の人も大勢来るわけですし。
八尾:そうですね。この呼び方は三条四条のほかにも、九条十条でも便利だと思います。「HOTEL SHE,KYOTOってどこにあるん?」「そうやな、9.3か9.4条ぐらい!」みたいな(笑)。京都以外の人に距離感を伝えるユニバーサル呼称として普及してくれればいいなと思います。
八尾里美(やお さとみ)プロフィール
1988年兵庫県生まれ。兵庫県出身。同志社大学卒。株式会社ラプレ勤務。多種多様な企業のPR、ブランディングを手掛けるかたわら、企業、経営者、自治体向けのセミナー講師としても多数講演している。
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ミライさんによると三条四条間の東西の通りはそれぞれ「六角通=3.25条」、「蛸薬師通=3.5条」、「錦小路通=3.75条」となるらしい。これなら初めて京都を訪れる人でも、一聴しただけで距離感がつかめるに違いない。読者のみなさんも、今度京都で人と待ち合わせる機会があれば、ぜひこのアイデアを活用されていただきたい。