接客上手な4匹の看板猫がいる美容院 オッドアイの子たちがもたらしてくれた幸せ

うちの福招きねこ〜西日本編〜

西松 宏 西松 宏

 もう15年ほど前のこと。近所に犬猫をいっぱい飼っている家があり、あるとき、その家の前を通ったら、真っ白な子猫がケージの中にいたんです。目は神秘的なオッドアイ。その子を見たとき、「世の中にはこんなにも可愛い、天使のような猫がいるんや」と思ったのを覚えています。その印象が無意識のなかで鮮烈だったんでしょうか。何年も経って、まさか私がオッドアイの白猫を2匹も飼うことになるとは。

  カブは右目が青色で左目が黄色。アブは右目が黄色で左目が青色。2匹は目の色がちょうど左右逆なんですよ。さらに、アブの左目は希少なダイクロイックアイ(1つの目の中に2つの色が存在している目)だということも、譲り受けた後にわかりました。

  髪を染めたりパーマをあてたりしている間、猫たちがお客さんの膝の上に乗って丸くなることはよくあります。「猫をさわるのは初めて」というお客さんもこられるんですが、猫が膝に乗ってくると「えっ、どうしたらええん?」と最初はあたふた。でも、帰るころになると「めっちゃかわいいなあ。別れるのが名残惜しくなってきた。また絶対会いに来るね」というふうに変わります。いつも散髪にくる高校生の男の子なんかは、猫たちに会いたいがために、散髪の周期が短くなったり(笑)。

  緊急事態宣言が出ていたとき、お客さんはほぼゼロで収入もありませんでしたが、4匹の可愛い寝姿をぼーっと眺めていたら、この子らはコロナのことなんか何も知らんと生きてる、この子らが平和に生きてるんやったらそれでいいわって(笑)。私、猫に救われているなあとつくづく感じました。この子たちと店で一緒に過ごすなにげない日常こそが、オッドアイの子たちがもたらしてくれた一番の幸運なのかもしれません。

【店名】「Hair Art Saran」
【住所】滋賀県守山市播磨田町166-14
【電話番号】 077-582-8646
【SNS】インスタは@roi.sol_nekoneko、ツイッターは@oddeye2abukabu

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