ペットショップの店員さんが一言、「衝動買いはだめですよ」…。妻に家を出て行かれたおじさんが、悲しみを癒やすためにハムスターを買おうとしたところ、そんな注意をされてしまう漫画がネット話題です。おじさんはその後、飼育の準備をした上であらためてお店に出直すのですが…そのときの緊張感が、かつて経験したことのある大切な「気持ち」と似ていることに気が付きます。その瞬間、大きく心を揺さぶられ、号泣してしまうおじさん!!…無事ハムスターと暮らすことはできるのでしょうか…。
話題の漫画を手がけたのは、漫画家のイマイマキ(@koguma_kanoko)さんです。「おじさんがハムスターと暮らし始めるまでの漫画」とのコメントともに、8ページにわたる画像を7月7日、Twitterに投稿しました。なにはともあれ、素敵なストーリーをご覧ください…。
…ストーリーの終盤、いざお目当てのハムスターを購入しようとしたおじさんは、ペットショップの店員さんから「面談しますね」と言われてしまいます。…面談!そんなのがあるのか…動揺したおじさんは、ハムスターを前にしたとき、思わずプロポーズのような決意の言葉を述べてしまいます。
「私は あなたを一生大切にして 必ず幸せにします」
その感動的な展開に、リプライ欄には「泣きました」「めちゃほっこりします」「これだめだ 自分が情緒不安定な時に出会っちゃいけない奴だった、、」といった声がいくつも寄せられています。おじさんの幸せを願った歌をつくり、発表する人もあらわれています。
一方で、刹那的に動物を買い求めようとしたおじさんに対して、冷静な対応をした店員さんの描かれ方に注目した人も多く、「店員さんが動物のことを想っていて素晴らしい人」「こういう、生き物の命の大切さをわかっている店員さんがいるペットショップばかりだといいのにな」といった書き込みもありました。
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作者のイマイマキさんに聞きました。
―ペットをテーマにした漫画です。動物はお好きですか?
「現在は文鳥と暮らしています。好きな動物は猿とゾウです」
―漫画の投稿にあわせて、以前飼われていたシマリスさんの画像もアップされていましたね。先月7歳で天国へ旅立ったそうですが、とてもおいしそうな表情でご飯を食べているのが印象的です。
「シマリスをお迎えしたときも思ったのですが、実はペットショップという場所がちょっと苦手です。動物をお迎えする人の心構えに注意を向けてくれたり、動物を商品としてではなく1匹、1羽の個性を尊重してお渡ししてくれる場であればもっと素敵だなあ、と思います」
―ほかにも創作漫画を描かれていますが、前後の作品と比較して、描き込みが多い印象を受けました。ストーリーの内容と関係があったりしますか?
「本当は描き込みの少ない漫画ばかり描きたいのですが(笑)。Twitterで私の描く漫画は描き込みの多い漫画ほど好評な傾向があり、できればたくさんの方に読んでもらいたかったので頑張って描き込みました」
―伝えたい思いがそれだけ描き込まれた漫画なんですね。最後のコマで「かくしてハムスターとの生活が始まる」とされていて、これからのおじさんとの暮らしが気になってしまうのですが…続編などは予定されていますでしょうか。
「続編ももちろん描きたいですが、『動物と暮らすまで、お迎えするまでの気持ち』をメインに描きたかったのでこのままでもいいかな、とも思っています。Twitterではみなさんのご感想に心が温かくなりました。この場をお借りしてお礼申し上げます」