近年の報道や法改正の動きにも関わらず…「この1年以内にあおり運転をされた」24.4% ドライバー実態調査

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チューリッヒ保険会社は、全国のドライバー2230人を対象にインターネットで「あおり運転実態調査」を行い、7月6日結果を公表しました。同社があおり運転について調査するのは今年で3回目といい、あおり運転にあったドライバーは約6割と、前年に行った調査と変わらぬ結果になったといいます。近年の報道や、あおり運転の厳罰化を盛り込んだ法改正の動きにも関わらず、この1年以内に被害を受けたというドライバーも24.4%いました。

これまでに「あおり運転をされた」経験があるドライバーは約6割

近年、悪質なあおり運転に起因する事件、事故が多発し、社会問題となっていることから、人々のあおり運転に対する関心が高まっています。これを受けて、警察庁は2018年1月、あおり運転などの危険運転に対して厳正に対処するよう全国の警察本部へ指示を出し、危険運転致死傷罪・暴行罪など、道路交通法違反のみならず、あらゆる法令を駆使して、取り締まりを強化してきました。そして、2020年6月に、あおり運転の厳罰化を盛り込んだ「改正道路交通法」が衆院本会議で可決、成立し、同年6月末に施行となりました。

あおり運転をされた経験があるかを聞いたところ、被害を受けたことのあるドライバーは、57.9%でした。前年の調査では59.8%だったといい、同社は「ほぼ変わらず高い結果となった」としています。また、あおり運転に関する多くの報道や法改正の動きがあるにもかかわらず、被害を受けた時期は「1年以内に被害を受けた」という割合が最も高くなっていたといいます。

あおり運転被害、車体を接近させる挑発行為が上位に

あおり運転に遭遇した時に受けた被害について聞いたところ、1位は「自動車に激しく接近し、もっと速く走るように挑発してきた」(73.5%)、2位は「車体を接近させて、幅寄せされた」(25.3%)となりました。

また、あおり運転を受けたときにとった対処法は「道を譲った(43.8%)」が最も多く、次いで「何もしなかった(39.5%)」、3位に「ドアや窓を完全にロックして閉めた(11%)」、「他の道に逃げた(11%)」と、「やり過ごす」対応をとったドライバーが目立つ結果となりました。

あおり運転をされたきっかけは、スピードや進路変更が上位に

あおり運転をされたきっかけとして思い当たることを聞いたところ、スピードや進路変更がきっかけと感じているドライバーが多くみられました。

また、あおり運転を受けたことがあるドライバーに、あおり運転をされないように工夫していることを聞いたところ、上位は「車間距離をしっかりとる」(57.8%)、「ウィンカーは早めに出すようにしている」(40.5%)、「周囲をよく見て、相手に譲るようにしている」(36.5%)となりました。

あおり運転の厳罰化により、危険運転が減少すると思うドライバーは76.9%

あおり運転の厳罰化で危険運転がどうなるかを聞いたところ、76.9%のドライバーは減少すると考えていることがわかりました。一方で、減少しないと答えた人に理由を聞くと、70.1%の人が「危険な運転をする人の心理や行動は変わらないと思う」からと答えました、同社は「法改正だけでは払拭できない、ドライバーの不安が感じられる結果となりました」としています。

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同社は調査結果について、交通心理学やヒューマンインターフェースが専門で、ドライバーの運転行動の計測や運転適正の研究を行っている、九州大学大学院システム情報科学研究院教授・志堂寺和則氏のコメントを発表しています。

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あおり運転は「やり過ごす」対応で正解です。あおり運転を受けたときは、あおり返すといった火に油を注ぐ挑発的な行動は絶対に避けてください。相手は理性を失っています。被害を受けないために、あおってくる車と距離を取ることが大切です。警察に通報するようなことは普段はないため躊躇してしまいがちですが、あおり運転を受けた場合は、警察に通報することを思い出してください。

あおり運転にあうときには、多くの場合は何かきっかけがあったと考えられますが、あおられた方は気がついていない場合もあります。また、あおるドライバーの認識の問題で、あおられたドライバーが悪かったとは限りません。きっかけを作らないためには、基本に忠実な運転をすることが一番です。調査であげられていた、あおり運転を受けないために「工夫していることTOP5」に挙がっている事項はどれも、効果があると思いますので参考にしていただき、あおり運転にあわない運転を心がけていただきたいと思います。

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出典:チューリッヒ保険会社

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