愛犬を亡くし人生が一変 「かわいい動物たちの表情」残すためペット写真家に転身した女性、撮影法も伝授

山中 羊子s 山中 羊子s

 ヨーキーの愛称で親しまれるヨークシャーテリアの“メリーちゃん”をでき愛していたライターの西村多賀子さん。そのメリーちゃんが8歳で亡くなり、しばらくは愛犬の写真を眺める日々を過ごしたそうです。

 「まるでわが子を失ったよう。しばらくはペットロス状態でした。何をする気も起こらないし、気力もない。これではいけないと一念発起しました」

 愛犬を失った悲しみを乗り越え、愛玩動物飼養管理士1級を取得。写真教室にも通い、撮影の基本を学びました。

 「専門のカメラマンになれば、ペットを愛する多くの人に喜んでもらえるかも。そう思ったんです」

 いまでは動物写真をメインに撮影する「わんにゃんショット」(兵庫県尼崎市)を立ち上げ、ペットフォトカメラマンとして活躍しています。幸い、ライターだったこともあり、カメラマンの知り合いも多く、彼らに撮影の方法を教えてもらうこともありました。

 時代は2000年代前半、ちょうどペット雑誌ブームのころ。雑誌の記事を引き受けるかたわら撮影もこなしていきました。習うより慣れろではありませんが、カメラマンとしての腕はそのときに磨かれていったようです。「キャノンフォトコンテスト入賞」をはじめ、コンテストや写真雑誌にも数多く入選。「カメラマンとしてやっていく自信にもなりました」といいます。

愛犬・愛猫をかわいく撮影する方法伝授!

 主な仕事はペットの出張撮影。飼い主の自宅や近くの公園、いつもの散歩コースに出掛け、飼い主が自慢できるような珠玉の一枚を目指します。さらに、ペットカレンダー用の写真も撮影。カルチャーセンターやイベントなどで撮影レッスンも行っています。

 撮影会では最初に簡単なセミナーを開き、そのあと、実際に飼主さんたちに撮影をしてもらいながらアドバイスをするそうです。そこで、西村さんに愛犬や愛猫をかわいく撮る方法を尋ねてみました。

【かわいく撮るポイント】

1)動き回るペットなら「シャッター速度優先」か「高速連写モード」がおすすめ。とにかく、たくさん撮影しましょう。その中からお気に入りを見つけてください。
2)ピントはペットの目に合わせるのが基本。
3)カメラの方に向いてもらうには、大好きな玩具や聞きなれない音や声で誘導してくださいね。
4)カメラを地面に近づける、もしくは撮影者が寝そべるなどして、ローアングルで撮ると、ペット目線のこれまでとは違った写真になること間違いなし。
5)天気のいい日はお外でイキイキ撮影を!
6)強い光が当たってペットも驚くフラッシュ撮影ではなく、自然光で撮るといいですよ。フラッシュを使うときも直接、たくのはNGです。
7)構図は気にしすぎないこと。寝ていたり、リラックスしていたり、シャッターチャンスを最優先させると。意外に素敵な構図になることがあります。
8)飼い主さんだけに見せてくれるペットの姿を撮影しましょう。安心感からくるペットたちの日常を撮れるのは飼い主さんだけです。

 西村さんは、ふだん使う一眼レフとは異なるスマホカメラで「町猫ちゃん」を撮り続けてもいます。さまざまなペットや町猫など、西村さんの作品はFacebook やインスタグラム、ブログなどで公開中です。一度「わんにゃんショット」で検索してみてください。

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