「アフターコロナ」では全てが新しい形に変わっていくように思います。梅沢富美男さんもおっしゃっていましたが、大衆演劇は「マスクを着けて女形なんて演じられない」。お芝居は公演の何か月も前から練習をしてチケットを売り、ようやく初演を迎られる、“団体競技”。きょう解除されたから明日から始められるものではありません。
私たちお笑いの仕事もそう。NGK(なんばグランド花月)は、国の専門家会議の基準通り観客数を「定員の15%」にすれば、100人強しか入れない。それではランニングコストを含め興行は成立しません。大阪府の吉村洋文知事は「何とか演芸場も」と仰ってくださいましたが、お笑いだってすぐ始められる訳ではありません。3月のR-1ぐらんぷりは無観客でしたが、それでも観客代わりのスタッフがいてくれた。そのスタッフも無しとなると…。ダウンタウンの松本君が「M-1(グランプリ)できるんかな」と漏らしていましたが、本番は12月でも、審査はもっと早くから始まるのですから。読売テレビのytv漫才新人賞決定戦も、昨年度のノミネート者は決勝戦すら行えない状況です。
夏の甲子園もやっぱり中止。「3カ月前の発表は早い」という声もありましたが、地区予選も行えない状況。野球に限らず今年の高校3年生はみんなすごくつらいと思いますが、高校野球と教育が培ってきた長い歴史やプロ野球との関係を考えると、本当に人生が変わってしまう。松坂大輔選手が代替大会の開催も提案していましたが、彼も甲子園で大活躍し、プロに進んだ選手。その重要性が痛いほど分かっているから何とかしてほしいとの思いでしょう。とはいえ、日程を考えると秋には秋の大会があり、受験も迫る中、高野連の判断は本当に苦渋の選択だったとは思いますが。本当にやりきれない思いです。
一方で、多くの制約の中で新しいアイデアも次々と掘り起こされています。今、ホテルは宿泊者が大幅に減り、臨時休業も相次いでいますが、受験生がカンヅメで勉強できるよう5日間1万5千円で貸し出すプランや、リモート会議用プランも。自宅でリモート会議中にバットマンの格好をした旦那さんが背後に現れて…なんて動画は笑いましたが、実際片付けは大変だし、子どもさんの“乱入”に悩む声も。その点、ホテルなら安心です。テレビ業界も今後、CM出稿量の減少が見込まれ経費を下げる必要があり、出演者とのリモート打ち合わせが既に始まっています。これなら移動の手間・時間・交通費もかからず、時間も取らない。コロナは「新しいやり方」を模索し始める、いいきっかけと考えないと。
例えば最近話題のグレイヘアも、白髪の根本が伸びかけてメッシュにも出来ない微妙な時期がありますが、ある人はこのステイホームの1カ月半をそれに充てたとか。私も3週間に1回白髪染めをしていたのですが、「その手があったかー!」と目からウロコ。仕事の為にずっとジェルネイルをしていましたが、元々、地爪が強くないのでちょっと心配な状態でした。なので緊急事態宣言が出たのを期にネイリストさんと相談し「見せる爪」は「お休み」に。毎日美容液だけをせっせと塗っていたら、地爪がすごく調子良くなりました。
ほかにも、DVDを整理できたこと、家庭菜園を始めたこと。週明けには旦那さんとウッドデッキにペンキを塗る予定。自粛は少しずつ解除になっても、今だからできる前向きなことをしようと考えようと思います。