新型コロナウイルスの感染拡大が収束し、早く普通の生活に戻りたい…そんな人々の願いを受けて、SNSでは「アマビエ」に注目が集まっています。「アマビエ」とは、疫病が流行ったら自身を写した絵を人々に見せるように告げて消えたという日本の妖怪。現代の疫病である新型コロナウイルスを静めてくれるのではないかと、「アマビエ」のイラストなどの作品をSNSに投稿する「#アマビエチャレンジ」が広がっています。
そんななか、「ゲゲゲの鬼太郎」で知られる漫画家・水木しげるさんが描いた「アマビエ」を水木プロダクション(@ mizukipro)がツイートしたところ、9.3万リツイートと19.3万いいね!がつき話題になりました。また、同日に彩色したアマビエの原画も投稿され、こちらにも2.3万リツイートと4.7万いいね!がついています。
リプ欄には「疫病が退散しますように」「可愛いくて妖怪に見えないですが、願います コロナウイルス撲滅‼」「水木先生のアマビエさんはキラキラしてるのですね 輝いていらっしゃるのかしら(*´-`)」「水木しげる御大のアマビエ様だと効果が桁違いな気がする、しかも原画。」「妖怪界を旅している水木先生、どうか日本と日本人を御守りください!アマビエにお会いになりましたら、疫病退散の願いをお伝えください。」と原画に願うみなさん。水木プロダクションの代表・原口尚子さんに聞きました。
──こちらの原画はどういった目的で描かれたものなのですか?
1980年代に刊行された「日本妖怪大全」(講談社)に収録するために描いたようです。ペンと墨汁で描いたものと彩色したものの2枚とも、水木が描いています。漫画と同様アシスタントさんの力も借りています。
──原画はどこかで見ることはできるのでしょうか?
現在、アマビエの原画は展示しておりませんのでご覧いただくことはできません。
──ツイートがとても話題になりました。
2週間ほど前からSNS上で多くの人がアマビエの絵を描いて投稿しているのを見て、水木しげるのアマビエもツイッターに投稿しようと思いました。
アマビエは予言をする妖怪(神?)で「今は平和だが、今後疫病が流行ったら自分の写し絵を人々に見せよ」と言って海中に消えたといわれます。多くの人に水木のアマビエを見てもらって、今のこの新型コロナウイルスの災厄から早く逃れることができればと考えたのですが、想像以上の反響で驚いています。
水木プロダクション http://www.mizukipro.com/