マスク不足の中、紙幣を燃やして靴を探していたあの成金が何故か息を吹き返す

黒川 裕生 黒川 裕生

ああ、今日も店にマスクがない。そういえば昨日もなかった。明日は…どうかしらん?

だがあるところにはあるようで、インターネットオークションにはやたら高額でマスクが出品されているそうな。おお、嫌だ嫌だ。本当に必要な人にちゃんと行き渡りますようにと願わずにはいられません。

ところで皆さん、あの風刺画を覚えていますか?日本史の教科書に載っていた、戦争成金の風刺画ですよ。そう、恰幅の良い紳士が、暗がりで靴を探すために紙幣に火をつけて「どうだ明るくなったろう」などとほざいているあの絵です。第一次世界大戦の特需を揶揄した和田邦坊氏の作品として有名ですね。

あれから100年余りの時が流れ、慢性的なマスクの品薄状態が続く2020年3月。「『どうだ明るくなったろう』2020」と題されたイラストがTwitterで注目を集めています。見覚えのあるあの紳士風の男性が燃やしているのは、紙幣ではなくなんとマスク。こちとら全然買えずに大変な思いをしているというのに、大量の在庫まで抱えてやがる…!!!

このイラストに記憶を刺激された人は多く、「同じことを考えてた」「まさに現代の風刺画」「懐かしい!成金!」「成マスク」などのコメントが寄せられています。

描いたのは、イヌを憎んでやまないオヤジネコたちの浅ましい日々を描いたギャグ漫画「ニャンコクミン」などを手掛ける滝季山影一さん。反響について伺ってみると、「こうした漫画はTwitterで飛び飛びに6年、同人誌では30年描いていますので『来た球をいつものように打ってみた』という感じです」とのこと。「ただ今回のように『同じことなら自分も考えていた』という方が多いのはあまりなかったことなので驚いております。描いたら即公開できるのはTwitterのいいところですね」と話していました。

「マスクやトイレットペーパーも、必要とする人のところへ早く公正に行き渡ってほしいものです。富や税金などとも同じと思っております」と話す滝季山影一さんは「ニャンコクミン徳用」などの同人漫画をComicZinのサイトで委託通販しています。興味を持たれた方は検索してみては。

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