上野動物園[公式](@UenoZooGardens)が「今年は暖冬。少し冷えた今朝でも、サル団子は3頭どまりです。特に寒かった2014年とくらべてみましょう。」と、2020年1月15日に、2014年のサル団子の写真を並べてツイートしました。
東京では元旦に冷え込んで以来、記録的な大暖冬といわれている今冬、サル団子はたった3頭。対して2014年は10頭のサルが団子になっています。今年の冬は暖かいということを、体を密着させて温めあうニホンザルの数で証明したということですね。
リプ欄には「暖冬ですって数字で出すよりわかりやすいし、かわいいですね。サル団子指数ですね。」「温暖化」という声が寄せられています。
気象庁が発表した1月25日からの1カ月予報によると全国的に気温が高い傾向にあり、暖かい日が続きそう。例年ドカ雪が降る地域も今年はそれほど降らず、降っても雪が残らずにとけてしまう状況で、スキー場の雪不足も深刻です。ちなみに、ツイートされた1月15日の東京の最低気温は4.9度、一方、強い寒気が流れ込んだ2014年同日は1.8度と低く、ニホンザルたちも身を寄せ合う状況でした。
ところで、冬の風物詩ともいえるサル団子の真ん中にいるサルは、上位個体なのかがSNSでよく話題になります。上野動物園の飼育担当者に聞きました。
──周りから温めてもらえる真ん中のサルは、上位のサルなのでしょうか?
そうでもありません。2020年の写真の3頭はすべてメスで、全頭そこまで強くない個体です。真ん中にいるのは左の個体の娘です。2014年の写真はボケていてよく見えないのですが、真ん中で顔を出してこちらを見ているのは、おそらくオスのサンマではないかと。当時、オスの中ではナンバー3だったと思います。
──ということは、真ん中のサルが上位という決まりはなさそうですね。今年は暖冬だからサル団子の頭数が少ないのですか?
2014年が特に寒かったので、数が多かったんですね。今年は例年通りの数となっております。
──特に少ないわけじゃないんですね?(笑)
今年は写真の3頭とは別に、ナンバー2のアジの群れを中心に5~8頭が団子になっている様子が見られます。一緒に団子になっているのは仲の良いメスの個体と思われます。
例年通りのサル団子ということでしたが、明日から東京に大寒波がやってきます。寒波は一過性だということですが、上野動物園でも10頭を超えるサル団子を観察することができるかもしれませんね。