「メイキング映像 ~ワオキツネザルが団子になるまで~」は、2頭のワオキツネザルが少し離れて吊り橋に座っているところから、4頭のワオ団子ができるまでをおさえた動画です。途中、誰が真ん中になるか揉めてるの? という場面もありますが、丸く収まります。なるほど、大きな「ワオ団子」は、ここからさらに頭数が増えていくんですね。
SNSでは「私も一緒にぬくぬくしたい」「この中に手を入れてみたい」「団子かわゆい」「冬はワオ団子にかぎるね」などのコメントが写真とともに投稿されてほっこり。でも、相手は動物ですから、「ワオ団子」ができる瞬間というのはなかなか目撃できません。その貴重なメイキング映像を上野動物園[公式](@UenoZooGardens)がツイート。リプ欄には「面白い映像ありがとうございます!!」と貴重な映像に感謝する声が。メイキング映像を撮影した飼育担当者に聞きました。
──なかなか貴重な映像ですが、ワオ団子ができる瞬間を撮ろうとねらっていたのですか?
最初からねらっていたわけではなく、様子を見に行ったら新しい団子をつくりそうだったので撮影しました。
──団子をつくるとき、ちょっぴり揉めてたんでしょうか?
真ん中の取り合いというより、その時によってポジションが変わっていただけだと思います。また、「ワオ団子」は仲が良い個体同士でくっついているわけでもなさそうです。だからといって、どの個体でもいいということではなく、特に発情期(日本では10~12月)のころは闘争関係にある個体同士ではくっつかないですね。
──やはり寒いから「ワオ団子」をつくるのですか?
ワオキツネザルが生息するマダガスカルより日本の気温が低いため、寒さをしのぐために団子をつくっていると思われますが、実は休息するときも団子状態になることがありますよ。
──へぇ、寒くなくても団子をつくるんですね! ちなみに、野生のワオキツネザルは「ワオ団子」をつくるのでしょうか?
マダガスカルは最低気温が10度くらいで気温があまり下がらないことを考えると、寒さをしのぐために団子をつくることはないと考えられます。ですが、マダガスカルのワオキツネザルが団子になって眠っている写真があります。野生の場合も休息するときには団子になるのかもしれませんね。