うっかり、ぺろり!のかわいさで話題に…舌をしまい忘れた「猫のポチ袋」ができるまで

山本 明 山本 明

 少しずつ年の瀬が近づき、お正月の予定を考える時期が近づいてまいりました。お正月といえば、お年玉。今年はちょっと風変わりで、とびきりキュートな「猫の舌しまい忘れポチ袋」に入れてお子さんに渡してみては。通販会社フェリシモの、その名も「フェリシモ猫部」から10月下旬よりウェブ販売中です。なんと「しまい忘れ」たニャンコの舌が袋の封をしてくれるといいます。愛らしいポチ袋に、SNSでは猫好きさんから「可愛い!」「欲しいにゃ!」「瞬殺で購入した」などなどハートを射止められた声が上がっています。

 「猫の舌しまい忘れポチ袋」の素材は紙。サイズは縦約13.5~14.5cm、横約7.5~8.5cm。構造上、すき間から小銭が出てしまう場合があるため、紙幣のみの使用を推奨しています。リアルタッチな猫たちを描いているのは、イラストレーターの霜田有沙さん。パステルタッチで描かれた猫たちの優しい表情は絵本の中の1ページのようで、物語性を感じさせるといいます。猫の舌の「ザラザラ感」もイラストでしっかり再現されています。

 愛らしいポチ袋ですが、開発には並々ならぬ苦労があったそう。お札の大きさにあわせて猫のシルエットやサイズを決めた後、しまい忘れた舌の大きさや位置を調整するのですが、口を閉じていても、舌をしまい忘れていても、いずれもキュートな表情にするのにこだわったそう。舌の形は口のスリットをすんなり通り、かつきちんと袋を閉じて、なおスルリと開封しやすい形にするため、いろんな形を試行錯誤したすえ、シンプルな形に落ち着いたそうです。

   ◇   ◇

開発を手掛けた川合由花さんにお話を聞きました。川合さんは「フェリシモ猫部」のプランナーであり、素敵な猫商品の企画立案・制作のお仕事をしています。

―今回のようなデザインの商品を作ろう、と思った動機は?

「舌のしまい忘れ」をしている猫の、ホケ~っとしている表情がかわいくてとても好きだったのと、ツイッターでも定期的にしまい忘れが話題になるなど、世の中でも人気だと思っていたためです」

「猫によりますが、たまにしか見られない現象ですので、商品に落とし込みいつでも舌のしまい忘れを見てニヤニヤ楽しめるものができれば喜ばれるのではないかと思い企画しました」

―「フェリシモ猫部」のツィッターには、今年の5月に「舌をしまい忘れた猫の写真をお持ちの方はいらっしゃいますでしょうか。「舌のしまい忘れ」デザインの商品を企画中で、可愛い口元の形を研究しています」とありましたね。ポチ袋は全部で6種類ですが、呼びかけに応じて集まった猫ちゃんたちから6匹を選び、モデルにしたのでしょうか?

「商品づくりでのモデルはこの6匹ではなく、ツイッターで集まったたくさんの猫をモデルにしています。表情を参考にした猫、舌の形を参考にした猫など、それぞれかわいいとこ取りでモデルにさせていただきました」

―ブログでもベストな舌の形を見つけるのが難しかった、とあります。「この形!」と決まった時の手応えなどを聞かせてください

「ミリ以下の単位でスリットの形の修正を重ね、とにかく実験をしました」

「舌を出している形がかわいくても、舌を出していない時にかわいい顔にならなかったり、ポチ袋のくちをぴったり閉じられるようにできたと思っても、逆に開けるときに舌が破れそうになってしまったりしていました」

「舌のサイドの引っ掛かり部分が、ポチ袋を開いて、すこし力を入れるとパカッととれるようになるなど、なんどか調整し「この形!」となりました。ポチ袋の組み立て(内側を両面テープで張り付けています)は手作業で張り付けているので、多少ずれてもポチ袋として成立するよう、最終的にシンプルな形にできてホッとしています」

―発売後の反響や、ポチ袋以外のおすすめの使い方があれば教えてください

「おかげさまで、たくさんの方にご購入いただいています。毎年ポチ袋を自作されているような方からも、『ここまでかわいいものは作れないから、買おうかな』という声もありました」

「ミニ封筒としても使えるので、猫好きさんへのプレゼントにメッセージを書いて添えるのもおすすめです」

―最後に「フェリシモ猫部」についてもお聞かせください

「部員は6人です。猫部主催のファンミーティングはいまのところ予定はないのですが、猫部が運営する猫の写真を投稿するコミュニティサイト「猫部トーク」の、ユーザー主催のオフ会は不定期で開催されています(今後の開催予定は未定)。その際は、フェリシモ猫部メンバーも参加させていただいて、ユーザーさまと猫愛を語ったりしています」

■猫部トーク: https://www.nekobutalk.com/

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