もうひとつのホテルは「岡山芸術交流2016」のアーティスティックディレクターを務めたリアム・ギリックと、マウントフジアーキテクツスタジオによる「A&Aリアム フジ」。地球温暖化について研究した真鍋淑郎が導き出した気象学的方程式が、ファサードに表現されている。建物は真鍋へのオマージュだ。
「木材を使用することで、二酸化炭素を排出せず固定できる」として、岡山産のヒノキの集成材を主要マテリアルに使用。波板は隣家の昭和ムードとも調和する。
立体的で複雑な経路が交差する内部。つまり階段だらけ。この迷いの空間体は、「社会の盲信を揺るがせる引き金としてのリアム・ギリックの視点を建築に落とし込んだ」もの。木の香りに癒されながら、純粋な思索に心をしずめてみたい。
気になる宿泊料金は1棟1泊7万7000円〜(ジョナサン ハセガワは4名、リアム フジは6名まで宿泊可能)。
「えぇっ!? ぼっち建築ファンには、そのお値段、手が届かないな〜」とお嘆きのあなたには、近くにある青木淳設計の「A&ATUBE遊具」がおすすめ。これならタダで遊び放題ですよ。
「A&A」プロジェクト https://a-and-a.org/