外国人留学生なしには成り立たないコンビニ…反転した広告幕に感じた日本語の難しさ

最新流通論

渡辺 広明 渡辺 広明

 流通アナリストの渡辺広明氏が「ビジネスパーソンの視点」から発信する「最新流通論」。今回のテーマは「外国人従業員」。コンビニにとってなくてはならない存在になっている外国人留学生についてつづった。

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 4年に一度のにわかファンだけど、ラグビーワールドカップの日本代表の快進撃には胸踊る毎日です。

 「出身地が日本、両親や祖父母が日本人、3年以上以上居住」のいずれかを満たして日本ラグビー協会に所属した日本代表の外国人選手が勝利への原動力となっているのは間違いありません。一度代表になると他の国の所属にはなれないというルールがあり、国籍主義でない代表選出は他の競技とは一線を画しています。

 大都市圏の飲食店やコンビニでは外国人従業員がここ数年で当たり前の光景となり、働いてもらわないと店舗運営がままならない状況です。コンビニにおいては、中国、ベトナム、ネパールなど外国人留学生 約5万5千人が1週間28時間の規定の中で働いています。

 月に1~2回、コンビニの仕事をお手伝いさせて頂いてますが、コンビニでは約1200種類の業務があり、もしも言葉の通じない外国で自分が働ける自信はほぼなく、外国人アルバイトに接客されると尊敬と感謝しか言葉が浮かびません。

 ただ、店頭に貼られている広告幕が真逆に貼られていて、文字が反転してしまっている光景を近頃立て続けに見かけました。日本語は漢字・平仮名・カタカナがあり、より働くのは難しいよなとも思います。

 コンビニは4月からスタートした特定技能を持った外国人労働者受け入れの対象からは外れていますが、外国人留学生なしには成り立たない状況になっており、ローソンでは多言語(日本語を含む4か国語)に対応したレジがすでに導入されています。

 一方、出生数が年間90万人割る少子化や超高齢化の加速により、経済シュリンクが懸念される日本は、今後外国人が働きたい国ではなくなるという見方も強い。

 日本のコンビニは、"世界最強のリアル小売業"でオールブラックスのような存在。ラグビーではサムライ文化が世界に広がり、コンビニでは働いた外国人留学生が、"和を尊び 勤勉に働き、おもてなしの接客"ときめ細やかな日本文化が世界に広がったら素晴らしいなと思います。

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