良いスーパーと悪いスーパーはココを見れば分かる!…働いてみて分かったチェックポイント

平藤 清刀 平藤 清刀
鮮度の良いうちに値下げしてくれるかどうかは判断ポイントのひとつ(Monet/stock.adobe.com)
鮮度の良いうちに値下げしてくれるかどうかは判断ポイントのひとつ(Monet/stock.adobe.com)

どうせなら、良いスーパーで買い物をしたい。でも、どの店もレイアウトや商品が似かよっていて、素人目には良し悪しが分かりづらい。だから「良いスーパー」が必ずやっていることを知っておくと、「悪いスーパー」で損をせずに済む。とあるスーパーの惣菜部門でアルバイトをしていた経験から、チェックポイントを紹介したい。

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良いスーパーの基本、第一は「見切りが早い」こと。見切りとは、動きが鈍い商品を値下げすることを指す業界用語だ。売れ行きが芳しくない商品を「動きが悪い」という。この判断が早いスーパーは「良いスーパー」だ。「○○円引き」という値引きシールが貼られた商品は、見切られた商品なのだ。

ただし、野菜には賞味期限がない。そのため、いつまでも売り場に出しておける。でも必ず鮮度が落ちてきて、見た目が悪くなる。そうなってしまうと、値段を下げても売れない。鮮度が良いうちに値段を下げてくれるかどうかが、ひとつの判断ポイントになる。お客さんからすれば、鮮度の良い野菜を安く買えるから、お得感が増す。

第二に「賞味期限が分かりやすい」こと。たとえば、物流センターから納品されてきたパック詰めのポテトサラダを売り場に並べるとき、賞味期限が早く到来するパックを手前に寄せて、先に手に取ってもらおうとする。いちばん手前に置かれるのは、賞味期限が「明日まで」だ。この賞味期限の表示が「今日まで」「明日まで」「明後日まで」と3日ぐらいにわたっているようだと、良いスーパーとはいえない。回転率のいい売り場だったら、賞味期限はせいぜい「明日まで」と「明後日まで」。「今日まで」になりそうな商品は、前日のうちに見切りをしているはずだ。

賞味期限と関連するが、商品が水平×一直線に陳列されているスーパーも「良いスーパー」だ。賞味期限の長い商品が奥にあることを知っているお客さんは、棚の奥まで手を突っ込んで引っ張り出そうとする。そのとき陳列が崩れても、たいていのお客さんはそのまま放置していくから、店員がこまめにチェックして直さないといけない。この作業を怠ると他のお客さんも「奥から取っていいんだ」と思って、売り場はますます乱雑になる。

第三に、今度は精肉売り場へ目を向けてみよう。ラッピングされた肉から、ドリップが出ていないかチェックする。ドリップとは、肉から出る汁のこと。多少の水気はあるのでトレイには給水紙が敷いてあるが、給水紙で吸い取れないほどのドリップがトレイの角に水たまりをつくっていないか。ドリップの処理をしていないスーパーだと、品質管理に問題ありだ。

あと余談的になるが、店員の作業服を見てみよう。とくに惣菜売り場の店員が分かりやすい。調理加工の大半は揚げ物を扱うから、作業服に油汚れが付きやすい。胸からお腹にかけて、真っ黒になった作業服で品出しをしていたら、それだけでバックヤードの衛生状態を疑ってしまう。また、食料品を扱う部門では、基本的にネイルや指輪など、手に着ける装飾品は結婚指輪でさえ禁止にして、衛生管理に神経をとがらせている。食品を扱っているのにネイルをしていたり、指輪を着けていたりする店員を注意できないような店は、良いスーパーとはいえない。作業服を毎日取り換えるのはもちろん、店員に清潔感のあるスーパーは、良いスーパーといえる。

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