実は、バナーの裏側は公式にW杯をアピールするデザイン。市観光企画課は「試合会場にアクセスする地下鉄海岸線に向かう人にはW杯、観戦後に三宮方面に向かう人には観光やグルメを、それぞれ表裏で誘導したい」と狙いを話す。
官民でつくる神戸観光局も、大会名などを使わず、ラガーマン精神を想起させるキャッチコピー「One for KOBE KOBE for One(一人は神戸のために 神戸は一人のために)」を考案。おもてなし事業を発信するサイトやチラシに使うが、「2002年のサッカーW杯の時より規制は厳しいようだ」と担当者は漏らす。
熊本県では、W杯のPRに「くまモン」などご当地キャラを単体では使えず、大会公式マスコット「レンジー」とのセットが必須。W杯には直接触れず、日の丸カラーのジャージー姿やラグビーボールを持ったくまモンのイラストを商品に添えるなど、民間業者が知恵を絞っているという。
東日本大震災の被災地で唯一2試合を行う岩手県釜石市でも、独自に「釜石ラグビー」のロゴを考案。タオルなどの商品がW杯公式グッズとともに店頭に並ぶ。釜石まちづくり株式会社は「釜石のロゴはW杯終了後も見据えた『ラグビーのまち』としての取り組みにつながる」とした上で「ルールは分かるが、草の根的な活動を進める上で許容範囲が広がれば、より盛り上がるのでは」とする。(北海道新聞、岩手日報、西日本新聞、神戸新聞・石崎勝伸)
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