白いオタマジャクシ 育てたら「黄金のカエル」に

どなどな探検隊(パートナー記事)

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体長1・5センチほどに成長した「黄金のカエル」=姫路市
体長1・5センチほどに成長した「黄金のカエル」=姫路市

 水槽の中に、見慣れないカエルが1匹。「白いオタマジャクシが『黄金のカエル』に成長した」と聞き、半信半疑で情報を提供してくれた兵庫県姫路市の男性宅を訪ねると、確かにそのカエルは金色にも薄オレンジ色にも見える。もしかして、新種発見?!(春元 唯)

 姫路市の会社員作野研治さん(47)が、無料通信アプリLINE(ライン)を使った神戸新聞の双方向型報道「スクープラボ」に情報を寄せてくれた。

 白いオタマジャクシを見つけたのは6月20日。場所は単身赴任先の徳島県阿南市。干からびた田んぼの水たまりをのぞくと、群れの中に2匹、白色が交じっていた。

 「これは珍しい」と作野さんは紙コップですくって姫路に持ち帰り、妻(47)や次男(17)に飼育を依頼。1匹は死んだが、残りの1匹は世話をするうちに脚と手が生え、3週間ほどで水から出てきたという。

 正体を確かめようと、記者が姫路市立水族館に写真鑑定を依頼して2日。結果は「ヌマガエルの不完全アルビノ個体」だった。ヌマガエルは西日本に分布する一般的なカエルだが、通常は灰褐色のまだら模様。一方、アルビノは遺伝子の突然変異で色素が失われることをいう。

 同館技術主任の竹田正義さん(44)によると、眼の周辺に黒い色素が残っていることから不完全アルビノと判断した。「ヌマガエルの色彩変異個体はカエルの中では比較的見られる」といい、同館にも過去に5回ほど持ち込まれた。

 残念ながら、カエルは約1週間前に死んでしまった。作野さんの妻は「カエルになってから、なかなか餌を食べてもらえなかった。次育てることがあれば、水族館に持っていきます」と悔しさをにじませる。

 というわけで、新種発見は持ち越しに。次なる情報をお待ちしています。

(神戸新聞「スクープラボ」から)

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https://www.kobe-np.co.jp/rentoku/scooplabo/201908/0012627640.shtml

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