土曜の学童保育 32市町が午前7時半~8時半に開所

どなどな探検隊(パートナー記事)

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兵庫県内の学童保育で土曜や夏休み中の開所時間を前倒しする動きが広がっている=姫路市北条
兵庫県内の学童保育で土曜や夏休み中の開所時間を前倒しする動きが広がっている=姫路市北条

■読者の声「遅いと送迎無理」「職場も配慮を」

 学童保育を巡る7月27日付朝刊の「スクープラボ」では、土曜の開所時間が自治体によって異なり、出勤時間を考えると神戸市のように午前9時からでは遅い-という保護者らの悩みをまとめた。掲載後にはラインで多くの反響も寄せられた。主な声を紹介する。

 神戸市で学童に子どもを預ける母親は「本当に『そうやねん!!』って大きい声を出したい気持ちになった」と寄せた。長期休み中の開所は平日午前8時半で土曜は9時。自身は仕事のため先に家を出なければならず、子どもが戸締まりをして学童に向かうという。「家に子どもを残して行くのは不安でいっぱい」

 小2の子どもを預ける神戸市の母親も「長期休暇中は地域の見守りボランティアもおらず、不審者や事故が心配。送迎も考えるが、勤務が8時半からなので無理」。やむなく学童を実施する施設の前で開所まで待たせていたが、今年に入り学童側から「玄関前で待つことがないように、家を出る時間を調整してください」との便りがあったという。「地域差がなくなり(開所時間が)変わることを切に願います」と訴えた。

 このほか学童と仕事との調整がつかず転職を選んだという投稿もあり、職場での配慮を求める声も強い。

 また、学童で働く人からも意見があった。働き始めて2年半という女性は、夏休みは朝から出勤し、それ以外は昼からという変則勤務。雇用保険には未加入で、1年更新の雇用契約に不安を感じている。イベントの企画、お誕生日カードの作成、夏祭りの準備・片付けなど付随する業務も多く、サービス残業や持ち帰り残業もあるという。

 「保護者の要望が増えるにつれ、負担が増えると率直に感じてしまう」と女性。楽しい学童にしたい、喜ぶイベントもしたいと願うが「人員の余裕がない」とつらさをのぞかせた。(伊田雄馬)

(神戸新聞「スクープラボ」から)

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