「なぜか部屋の片付けが途中で終わる」理由を図解…「あるある」「納得」ネットに広がる共感

川上 隆宏 川上 隆宏

―発達障害が明確になっていない方も含めて、このような図表にあてはまって、部屋の片付けができないと悩んでいる人は多いと思います。どうすればよいと思われますか。

「あんな図を描いていたくらいなので、自分もアドバイスできる立場ではありません…(笑)。ただ、何かができないと悩んでいる時は、必ずしも自分1人だけで解決策を導かなくてもよいと思っています。例えば…自分も今回の投稿をきっかけに、『モノにそれぞれの住所を割り振ってあげましょう』といったアドバイスをもらったんです。さっそく先週末、Googleスプレッドシートで『モノ』と『しまうべき場所』を一覧にして、機械的に順番に片付けてみたところ、比較的スムーズに進めることができました」

「『悩みの解決法を思い付く力』も大事ですが、『悩みを整理してわかかりやすく人に伝える力』が身につけば、いろんな人と協力してお互いに悩みを解決できるようになるのでは…と思います」

これまでも林田さんは「ADHDの特性別課題」を図で分類してTwitterで紹介したことがあるといい、その際も広く共感を得たことがあるそうです。現在取り組まれている支援のお仕事についても聞きました。

「キズキビジネスカレッジは、うつや発達障害などで離職した若い方々が『もう一度働きたい』と思ったときに支援するスクールです。専門性の高いビジネススキルを学ぶ機会を提供することで、離職による空白の時間をキャリアアップの時間に変えていくことを目標にしています」

「あわせて、自分の思考や認知の特性を理解するための講座も行っています。今回投稿した図を見て『なんで自分が片付けができないかわかった!』という声がいくつかありましたよね。個人的にはそのように、できないことを責めるより、できない過程を認知するほうが大事だと思うんです」

―自分の強みや弱みを理解できると、これからどうしていけばいいのか考えるヒントにもなりそうですね。

「自分もADHDという発達障害の当事者として、『こんなダメな自分は社会でやっていけない』と自己嫌悪に陥っていた時期がありました。ただ、できない過程を可視化して、原因を理解することに努めてから、少しずつ自分に合った働き方や生き方も見えてきました。うつや発達障害などでキャリアに悩んでいる方がいらっしゃったら、ぜひ相談に来ていただけたらと思います」

■図解「なぜか部屋の片付けが途中で終わる」https://twitter.com/lin_douob/status/1171249684305723392

■しっくりくる区分で、いったん自分の課題を整理してみた(ADHDの特性別課題の図解)https://twitter.com/lin_douob/status/1089077547499810819

■キズキビジネスカレッジ https://kizuki.or.jp/kbc/

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