エーワンベーカリー本社(大阪市北区)のパン工場入口に設置されたコインロッカー。なかに入っているのは、なんとこんがりと焼き上げられたばかりのパンだ。「焼き目付きすぎ」「形崩れ」といったいわゆるB級品だが、味は店頭品とは遜色なし。これが1袋2、3個入りで100円から200円で販売されており、地元・南森町でひそかな人気だ。
パン自販機には、「定休日はありません!(わーい!)、商品は日替わりです♪(お楽しみに♪)、営業時間も日替わりです…(だいたい、通用門が開いてから閉まるまで)」とほのぼのとアピール。実はこのシステム、かつては阪神高速道路のパーキングエリアで設置されたこともあるほど歴史が深く、現代のロッカーは2代目。「パーキングエリアから撤収し、ロッカーが戻ってきたことで、こちらで始まったと聞いていますが、正確な年代は不明で…。好評いただいているので、随時商品を補充しています」と広報担当者。
ロッカーは工場稼働時間中のみの営業で、8時から18時頃まで。工場敷地内の搬入車駐車場にあり、「訳ありパンセット 工場直売・パンの自動販売機」というのぼり旗が目印だ。パンの補充は検品担当のプロフェッショナルが担当し、のぞき窓からパンの種類が分かるように、21個ある各ロッカーの手前に陳列される。
なかには1日1000個も売り上げる人気商品が入ることもあり、ラッキーな場合も。どのロッカーにどんなパンが入っているかはお楽しみだという。くじ引き気分でトライしてみるべし。購入方法などは、コインロッカーの右横に掲示されている。両替機はないので、小銭の用意を忘れずに!
◇「エーワンベーカリー本社」大阪市北区南森町2-4-12
(Lmaga.jpニュース・土橋健司)
出典:雑誌「Meets Regional(ミーツ・リージョナル)」2019年8月号 写真/渡部恭弘