愛媛の女子大生誤認逮捕に「昭和の古い捜査手法」 3点の捜査ミスとは

小川 泰平 小川 泰平
「昭和の古い捜査手法」が誤認逮捕につながってしまった=bogdanvija/stock.adobe.com(写真はイメージです)
「昭和の古い捜査手法」が誤認逮捕につながってしまった=bogdanvija/stock.adobe.com(写真はイメージです)

 愛媛県松山市で7月に20代の女子大学生が愛媛県警松山東署に窃盗容疑で誤認逮捕され、その前に自白を強要するような取り調べがあったことが明らかになったことを受け、元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は2日、当サイトの取材に対して「昭和の古い捜査手法」と問題視した。

 愛媛県警によると、今年1月、松山市で乗車していたタクシー車内から現金約5万4千円とセカンドバッグなど5点(時価計約2万2千円相当)を盗んだとして、7月8日に窃盗の疑いで女子大生を逮捕。だが、この女性は2日後に釈放され、再捜査で別の若い女が容疑者として浮上した。車内のドライブレコーダーの映像に写った犯人と顔が似ていたため、県警は逮捕したとしているが、この女性とは別人だった。

 誤認逮捕された女子大生の代理人弁護士が8月1日、松山市内で会見し、「執拗に自白を強要された。本当に悔しい」という本人の手記を発表。手記によると、女子大生は逮捕前に任意の取り調べを2回受け、県警から「タクシーに乗った記憶はないの?二重人格?」「就職も決まってるなら大ごとにしたくないよね?」などと言われたという。

 弁護士は「取り調べの際に大声を上げるなど威圧的な言動もあった。自白を取るための捜査に怒りを覚えた」と再発防止を訴えた。同日、その内容が報道されて以来、ネット上では「誤認逮捕」というワードが拡散している。

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