樋田容疑者がサイクリング車と同伴者を求めた狙いとは

小川 泰平 小川 泰平
近鉄富田林駅近くの掲示板に張られた樋田淳也容疑者の顔写真入りのチラシ=8月14日撮影(提供・共同通信社)
近鉄富田林駅近くの掲示板に張られた樋田淳也容疑者の顔写真入りのチラシ=8月14日撮影(提供・共同通信社)

 大阪府警富田林署の留置場から逃走した樋田淳也容疑者(30)が山口県周南市で48日ぶりに身柄を確保され、加重逃走容疑で逮捕されたことを受け、元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は30日、デイリースポーツの取材に対し、逃走用に使った自転車がロードバイク型のサイクリング車であり、さらに同伴者がいた背景にある樋田容疑者の心理を分析した。

樋田容疑者の狙い

 捜査関係者によると、樋田容疑者は約3週間前に愛媛県内の道の駅で、自転車で旅行していた無職の男(44)と知り合い、行動を共にしていたという。

 小川氏は「日本一周の自転車旅行を装って逃走すれば怪しまれないという意図で、盗むならサイクリング車をという計画が当初からあったのではないか。しかも、その自転車はロードバイクタイプでした。さらに、道中で仲間を見つけて2人で行動すれば、1人よりも怪しまれないという狙いから、声をかけたのではないかと考えられます」と指摘した。

 樋田容疑者が同伴者と出会った愛媛県は今治市と広島県尾道市を結ぶ「瀬戸内しまなみ海道」がサイクリングロードとして有名。自転車旅行者が多く訪れることで知られており、小川氏は「そういう場所ではサイクリング自転車に乗っていれば怪しまれないという計算があったのかもしれません」と、愛媛に入った心理を予測した。

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