福岡・原鶴温泉のシニア看板猫たち ツヤツヤの毛並みと長寿の秘訣は飲泉?

九州温泉ねこめぐり

西松 宏 西松 宏

 2匹とも、人間の年齢に換算すると70代後半くらいのシニア猫。だが、ともにこれまで大きな病気はしたことがなく、「特別な手入れはしていない」(卓矢さん)のに、2匹とも毛並みがツヤツヤで美しい。

 「うちには館内に飲料用の温泉があって、人が飲んだ場合、pH9.1〜9.3のアルカリ性の湯が胃腸病にいい、重曹成分が胆汁の分泌を促し肝臓の働きを活発にする、ラドン成分が痛風、消化器病、胆石症、神経痛や関節痛などに効く、などと言われています。実はくるみと黒太も、小さいころからこの温泉水をずっと毎日飲んでいるんです。猫にどんな効能があるのかはわかりませんが、ずっと飲み続けていて実際に健康なので、きっと体にいいのでは」と卓矢さん。それが長寿の秘訣かもしれない。

 60年前、温泉を掘って同館を開業した卓矢さんの祖父・近次さん(故人)は、「猫は人を招くから大事にしなさい」とよく言っていたそう。以来、同館では、敷地内に入ってきた迷い猫を保護するなどしながら、近次さんの言葉をずっと大切に守ってきた。

 「家族がみんな猫好きなので、うちでは猫はいるのが当たり前の存在。近年は猫ブームですが、猫がいることを特に売りにする気はありません。『良い温泉に入れた』『さらに看板猫にも癒された』と感じて頂けると嬉しいですね」と卓矢さんは話した。

*「湯どころ 喜仙」福岡県朝倉市杷木志波30-1 電話0946-62-0047

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