あら、素敵なお紅茶。パッケージのお花も美しいじゃないの。
どれどれ…、んんん?
「パリで逢えたら…いいねェッのおいしい紅茶」?
「おいしさに“ときめく”ムレスナティーなのよッ」?
この紅茶、なんだか様子がおかしいぞ。よく見ると箱の側面も全てポエムのようなもので埋め尽くされている。
「今の世の中を美しく生きること…とても難しいことですねェッ」
「あぁ~パリからユーロスターに乗ってロンドンへ入り、きみと一緒だよッ」
「そんな、うまいこといく?いかないでしょッ!」
「やさしい心で見守って…そしてお茶して…またお茶して…フフフッ、あせらず生きていこうではありませんかぁ?」
「ムレスナさんクウー!いいねェッ語録」
どうです。わくわくしてきたでしょう。
これらは、西宮が生んだ紅茶の(異形の)名店、ムレスナティージャパンの看板商品、ティーバッグ11個入りの「cube box」にプリントされているポエムの一例だ。抜群の味に加え、見ての通り、パッケージの言語センスがあまりにも独特なことでも知られている。そういや、当たり前のように流通しているけど、よく考えたら一体誰が、どういう意図で書いているのだろう。やはり阪神間にお住まいの有閑マダムだろうか。その前に、そもそも「ムレスナさん」って何者?
これはもう、フフフッ、取材してみるしかないですねェッ!
JR甲子園口駅から歩いて15分ほど。国道沿いの住宅街の一角に、ムレスナティージャパン直営のティーハウスがある。迎えてくれたのは、超ダンディーな社長ご本人。その名もディヴィッド.K氏(大阪生まれ、西宮在住の日本人)である。