日本独自の水泳帽子はなぜ「安全」なのか?小学校の授業導入から50年 

北村 泰介 北村 泰介
授業での導入から半世紀を記念し、展示されている学童水泳帽子=東京・墨田区緑の「フットマークギャラリー」
授業での導入から半世紀を記念し、展示されている学童水泳帽子=東京・墨田区緑の「フットマークギャラリー」

 梅雨が明けると本格的な水泳シーズンを迎える。海では不要だという人でも、プールではかぶる人が多い水泳帽子。その背景には小学生の時から授業でかぶって身についた部分もある。水泳の授業で帽子をかぶるのは日本だけといわれ、学童教育への導入から今年で50周年を迎えるとのこと。パイオニアとなったメーカーを取材し、その背景を探った。

 水泳用品メーカーの「フットマーク株式会社」は31日まで同社の「フットマークギャラリー」(東京・墨田区)で「学童水泳帽子発売50周年記念『おむつからオツムへ』」を開催中。水泳帽子ができるまでの工程や歴史が紹介されているが、そのタイトルにある通り、1969年に学童用水泳帽子が生まれて50年の節目の年になるという。

 1969年というと、アポロ11号が人類初の月面有人着陸を果たし、日本では東大安田講堂攻防戦など全共闘世代の学生運動がピークに達した「モーレツ」で「ゲバゲバ」で「サイケ」な時代。子供たちにとってはザ・ドリフターズの「8時だョ!全員集合」やアニメ版「サザエさん」のテレビ放映が始まり、同年代の皆川おさむが歌った「黒ネコのタンゴ」を口ずさんでいた年だが、小学校の水泳授業で帽子をかぶり始めた年であったとは、あまり知られていない。

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