名古屋市西区にある金刀比羅(こんぴら)神社。ここで引ける「名古屋弁おみくじ」が好評だ。おみくじに書かれる言葉は神様からのお告げとされるが、名古屋弁で書いてあるのがユニークだ。
小ぢんまりとした神社は、名古屋で最初に出来た商店街と言われる円頓寺商店街の中にある。2013年10月の神社の例大祭で、名古屋弁おみくじは初登場。「商店街を活性化させたい」という円頓寺商店街振興組合の発案で生まれた。当初、一度だけの試みだったが、好評を博したため2014年から常設されている。
神社を訪れ参拝を済ませた筆者も、早速、運試しに引いてみることに。赤い紙のおみくじは前面に「こんぴら」と書かれ、中面に大吉、吉などの運勢が書かれている。筆者が最初に引いたおみくじは「末吉」。書かれてあった和歌を引用しよう。
「とけてうれしい小池のこおり ふたつならんだおしのかげ」。これを名古屋弁で訳すと、「春だぎゃあ 運は仲良するでね 冬の厳しさは過ぎましたが~(中略)~金運も開くでよ 投機はいかんで」となる。
冒頭の「春だぎゃあ」で面食らうが、たしかにより身近に感じられる気がするから不思議だ。さらに、おみくじの下段にでも「恋愛」(和合の時だで幸せは二人の上にある)、「願望」(後からようなる)、「縁談」(どえりゃあ良縁だがね)と、名古屋弁のオンパレードだ。