新規のクライアントを開拓してパートナーになってもらい、いかにして自社(自分)の利益に結び付けるか…。営業活動は、自衛隊の戦闘部隊が敵部隊を攻撃する行動パターンとよく似ています。いよいよ陸上戦闘のクライマックス・突撃。突破口を開いて占領できたとしても、逆襲に対する警戒を怠ると大変なことになることも。最後の最後までまだ油断ができないのは、ビジネスも同じです。
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敵陣地へ向かって前進する最中にも警戒を怠らず、不意に現れる伏兵を排除しながら、いよいよ敵陣地が間近に見える距離まで到達しました。この後はタイミングを計って突撃を敢行し、一気に勝敗を決することだけです。もう、後戻りはできません。ちなみに突撃とは、おそらく皆さんがイメージする戦闘場面そのものではないでしょうか。銃剣を振りかざして「やーっ」と突っ込んでいく、陸上戦闘のクライマックスです。部隊の力が最大限に発揮される反面、消耗が最も激しいときでもあります。実際の戦闘では歩兵と戦車、後方から特化部隊の支援射撃、航空支援など、あらゆる部隊が連携し合いますが、ここでは話を単純化するために歩兵の動きだけに絞っています。
さて、突撃をする前に、やるべきことがもうひとつ残っています。
陣地の前には、容易に侵入できないように必ず障害が設けてあります。具体的にいうと有刺鉄線の柵とか地雷などです。時間的な余裕があれば、掘をつくったりトラップを仕掛けられたりしている可能性もあります。
一般的に突撃といえば、柵を壊したり地雷を処理したりして突破口を開いてから突入します。そのポイントをどこに定めるかは、実際に現地を見ないと判断が難しいのです。また障害の処理には、攻撃部隊が自力で行う方法と施設科部隊(戦闘工兵)が行う方法があるのですが、話が広範囲に広がりすぎてしまうので割愛します。