突撃をビジネスの場面に置き換えると、商談が大詰めを迎えて、あと一押しすれば相手をその気にさせるという段階でしょう。自社に任せてもらうことの有益性を全力でアピールして、首を縦に振らせる最終段階です。
そして突撃が成功したとします。敵兵を駆逐して陣地を占領しました。相手が契約してくれるという感触を得て、上司の決裁をもらいさえすれば成約間違いなしという段階です。しかし、まだ油断はできません。敵が陣地を奪い返しに来るかもしれません。いわゆる「逆襲」に対する警戒を怠ると、せっかく落とした陣地を奪い返されてしまう恐れがあるのです。つまり、いったん蹴落とした競合他社が、新しいアイデアをもって巻き返しを図ってくるかもしれません。あるいは、まったく新手のライバルが現れて、どこよりも安い価格で割り込んで来ようとするかもしれませんから、最後の最後まで気を抜くことができません。
「よし、(敵陣を)取ったぞ」と安心していると、心に隙間ができて油断が生じます。「もう大丈夫だろう」と油断して、先方との連絡が急に疎かにならないよう要注意です。その隙を狙って、ライバルに持っていかれるかもしれません。「もう大丈夫だ」と思ったときほど、連絡を密に取り合い、ライバルからの逆襲に警戒しなければなりません。