ご当地ラーメンの穴場は四国!大阪に意外な独自性&勢い日本一の山形~“ラー女”分析

北村 泰介 北村 泰介
47都道府県のラーメンを食べ歩いた森本聡子
47都道府県のラーメンを食べ歩いた森本聡子

 ラーメン文化が日本に根付いて久しい。年間600杯以上を食べるラーメン女子博のプロデューサーでタレントの森本聡子(30)は、意外な地域のご当地ラーメンに注目している。

 愛知県出身の森本が子どもの頃から「外で食べるラーメン」といえば同県民のソウルフード『スガキヤ』だったが、高校3年間、博多ラーメン店でのアルバイトで開眼。東海3県と九州で食べ歩いた後、25歳の時に東京・浅草橋の名店『くろ喜』で衝撃を受けた。「世界一おいしいと思うラーメンに出会って稲妻が落ちた。私の原点」と実感した翌日には住民票を愛知まで取りに戻って東京移住。以降、全国を食べ歩く。

 「教科書的には『札幌の味噌、喜多方、博多』が日本の3大ラーメンと言われていますが、その他の地域にもすごく熱がある。日本一麺がおいしい県は山形と岐阜です。お水、気候、土地柄もあるかもしれないですが、小麦の香りがラーメンを邪魔しないんだけど、若干、香ってくるような。特に日本で一番ラーメンに勢いがあると感じたのは山形でした。煮干しを使った醤油ラーメン、発祥と言われる山形のワンタン麺を見直して欲しい」

 さらに、九州や東日本に比べてラーメンの印象が薄い関西には昨年、1か月住んで独自の進化を見つけた。

 「大阪は濃厚な鶏白湯をベースに“泡系”と言われる泡立てられたクリーミーなラーメンがはやっている。東京ではなじんでおらず、全国的に見ても関西だけ。京都は一乗寺がラーメン激戦区ですが、昔ながらのシンプルなものもありながら、濃度の高い二郎系もはやっていた。豚骨ベースのクリアスープに九条ネギとチャーシューという一方で、濃い鶏白湯も。奈良は醤油ベースのピリッとしてニンニクが入った天理スタミナ系が地元に根付いたソウルフード。兵庫は比較的、新店に力があると思いました」

 30歳にして最後に到達した四国はご当地ラーメンの穴場だった。

 「昨年12月26日、高知が47都道県制覇のゴールだったのですが、もっと早く行けばよかったと思うほどインパクトがあった。高知は『日本一お酒を飲む県』と言われ、しじみラーメンなどが酒の締めとしてセット。鍋焼きラーメンも面白い。香川は『うどん県』と言われますが、私はラーメンの方がおいしかった。『上海軒』(多度津町)という香川で一番歴史のある店では、イリコだと思うんですけど、おだしがすごくきいてる薄い色のスープで、400円で食べられる中華そばが素晴らしくおいしかった」

 ラーメンの魅力とは。「どこに行っても必ずあって、話が盛り上がる最強のコンテンツ。最近は“料理”だと思えるくらいになっていて、それを1000円以内で実現するのは日本の匠(たくみ)の技だと思います」。そんな森本のこだわりが具現化されたラーメン女子博。今秋には大阪(9月27日~10月8日)と熊本(11月15~25日)で開催される。

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