どうして“焼き鳥”がのってるの!? まもなく登場「渋谷ハチ公ラーメン」トッピングの謎に迫る

鈴木 博之 鈴木 博之

日本各地はたくさんのご当地ラーメンはあるものの、実は渋谷のご当地ラーメンはないそうです。そこで考え出されたのが、渋谷区観光協会公認の焼き鳥がラーメンに入った「渋谷ハチ公ラーメン」と「渋谷ハチ公ヴィーガンラーメン」です。なんでハチ公なのか担当者に理由を聞きながら食べてみました。

忠犬ハチ公は焼き鳥が好きだった?

「渋谷ハチ公ラーメン」と「渋谷ハチ公ヴィーガンラーメン」は、一般財団法人渋谷区観光協会と、若者も楽しめる大衆酒場、横丁をプロデュースしてきた浜倉的商店製作所との共同開発で誕生。そもそもなんで渋谷なのに焼き鳥やヴィーガンなのか浜倉的商店製作所の担当者に伺ってみました。

――渋谷ハチ公ラーメンはどういう理由で誕生したのですか?

「もともとは渋谷横丁でラーメンフェアをやろうという計画がありました。そのときに渋谷の新たな食体験を提供するべく、渋谷のご当地ラーメンを作ろうというところからスタートしました。渋谷のシンボルでもある忠犬ハチ公をイメージしたラーメンを開発したのですが、ラーメンフェアはコロナ禍で流れてしまいやっと7月11日(ラーメンの日)より販売開始となったのです」

――ハチ公と焼き鳥、ヴィーガンには関連性があるのですか?

「生前の忠犬ハチ公は渋谷駅周辺で飼い主を待っている間、 居酒屋などで飲食をしている人たちから焼き鳥をもらい、とても好んで食べていたと言われています。そこで鶏白湯ラーメンにトッピングとして焼き鳥を追加してハチ公らしさを演出しました。渋谷区は食の多様性にも対応するために、“Shibuya Vegan Friendly公認ロゴマーク”の普及に推進していたこともあり動物や魚類を一切使用しない、渋谷ハチ公ヴィーガンラーメンを開発しました」

どちらも「お腹に優しい」

2つの渋谷ハチ公ラーメンを食べてみました。

▽「渋谷ハチ公ラーメン」989円(税込)

濃厚な鶏白湯は国産肉付き骨を使用じっくりと時間をかけて作り、塩たれはシママースを一部入れた旨味があるスープに仕上げ、国産原料の鶏を使った鶏脂が甘味を生かしています。焼き鳥はねぎまと正肉で、メンマと輪切りの長ねぎが入っていました。麺は全粒粉のストレートの細麺でスープとの相性もよかったです。スープはそのままにしておくと鶏脂が薄っすらと膜を作るものの、味は淡白でクセはまったくなく優しい薄味。量も少ないから飲んだ後のシメでも食べられます。

実はハチ公の生まれ故郷である秋田県産の比内地鶏を使う予定だったものの、コロナ禍でのコスト高により断念したそうです。ただ価格が高くても比内地鶏の焼き鳥を食べたいという声があれば考えたいとのことでした。

▽「渋谷ハチ公ヴィーガンラーメン」879円(税込)

こちらはヴィーガン料理とのことで、動物性食材を一切使わず、椎茸や白菜、玉ねぎ、メンマパウダーなどの旨味を生かしたスープで、味はとても薄味であっさりしているので身体優しい感じがしました。麺は米麺(米とでん粉)を使用したグルテンフリーなフォーを使用し、日本のラーメンというかフォーに近かったです。トッピングはパプリカ、エリンギ、長ネギと女子ウケしそうなヘルシーなもの。

 

これらのラーメンには、タレント・俳優で渋谷区の名誉区民になっている井上順さんもコメント。「渋谷のシンボルであるハチ公をイメージしたラーメンの登場に心躍りました! あまり知られていないハチ公が焼き鳥を好きだったことや、渋谷について知ってもらえる、街がさらに活性化するきっかけになればいいなと思います」と話しています。

今回紹介した2つのハチ公ラーメンは、2020年にオープンした話題のスポットである「MIYASHITA PARK」の南街区1階にある「渋谷横丁」ならどこの店でも食べられます。全長100mのフロアに19店舗が集結し、北海道から九州・沖縄までエリアごとに区分けされて、それぞれのお店がご当地ラーメンを提供しているため、渋谷横丁だけでもラーメンのはしごができます。

もちろんラーメンだけでなく、生産者直結の厳選産直食材を使った、丼、焼きそば、ギョーザ、焼き鳥、唐揚げなどのソウルフードも楽しめます。通常は24時間営業で大道芸やマジシャンなどエンターテインメントショーもあるエンタメ横丁です。

▽渋谷横丁
https://shibuya-yokocho.com/

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