「けがをしますと病院に収容されるまで約2時間かかります」悪夢のような道路の看板が話題

川上 隆宏 川上 隆宏

 「あと、奥多摩周遊道路は山岳地帯ということもあり、携帯電話がほとんどつながりません。発見された方がつながる場所まで移動しなければならず、また時間がかかります。街灯もなく、携帯もつながらない道路なので、暗くなってから単独で事故をされたりすると本当に危険です。そういうこともあり、夜間は通行禁止になっています」

 看板設置から35年ほどたった現在、スリップ事故を防止する「滑り止めカラー舗装」や、車両の転落を防ぐためにより強固なガードケーブルが取り入れられるなど、できるかぎりの安全対策が取られているといいます。しかし、事故を起こさない心がけが一番大切なことは変わりません。

 道路の北側を管轄している警視庁青梅署によると、さまざまな安全対策や安全啓発の成果もあり、2015年以降、青梅署管内の周遊道路では死亡事故は発生していないそうです。一方、最近の状況を聞くと、「特に土日や休日、爆音を出しながら、道路の一定区間を何度も何度も往復する二輪車が見られます。速度超過による単独転倒事故や、対向車線にはみ出して四輪車と正面衝突する事故も発生している。ほかの車の走行を妨害するような運転に苦情も寄せられているので、今後の対策を検討しています」とのこと。

 つい先日の4月20日には、一部区間をサーキット場のようにして走る二輪車があり、短時間に複数の事故が発生。注意をしてもなかなか止められず、一般の車の通行に危険が及ぶと判断されたため、午後3時から5時半まで通行が止められたそうです。死亡事故が多かった10年ほど前には1年ほど二輪車を一方通行のみに規制していたこともあり、当時のことを思い出した人たちもいたようです。

 ゴールデンウィークにも入り、通行量も増える時期です。多くの人たちが楽しく安全に通行できるよう、無理な走行はくれぐれもやめてほしいです。だって…あんな看板がかかっている道路で、誰にもケガなんかしてほしくないですもの!

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