東京都新宿区歌舞伎町のカラオケ店で60代男性が21日夜に銃撃されて死亡した事件を受け、元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏はデイリースポーツの取材に対し、繁華街における発砲事件に対して一般人がどう対処すべきか、注意を促した。
歌舞伎町の中でも最も人通りの多いエリア
小川氏が捜査関係者に取材したところによると、「暴力団の組内の個人的なトラブル」が原因で、「被害者は元暴力団、容疑者は幹部の肩書きを持つ50歳代の暴力団」とみられているという。
現場は旧・新宿コマ劇場のあった場所にあるシネコン(複合映画館)の斜め前に位置するカラオケ店。周囲には飲食店の入ったビルが並び、歌舞伎町の中でも最も人通りの多いエリアだ。現場には規制線が貼られ、建物の外部では10数人の捜査員が警備にあたった。若者や外国人観光客らがスマホで現場の写真を撮る姿や、飲酒後のサラリーマン集団が「何があったんだ?」と口々につぶやきながら帰途につく光景が見られた。規制線は午前0時半ごろに解かれた。
新宿に限らず、ここ数日、全国各地の繁華街で発砲事件が頻発している。今月17日夜には神奈川県川崎市川崎区内の路上で男女2人が銃撃されて負傷し、21日未明には愛媛県松山市内の愛媛県庁前で複数の発砲音がし、現場には拳銃を手に倒れている70代男性が発見され、病院に搬送された。男性はいずれも暴力団関係者とみられている。過去、流れ弾に当たって無関係の一般市民が死亡する事件が起こっているだけに、市民生活に不安が募っている。