要望を聞くうち、乾社長は筆先の毛だけでなく筆の重さも大切だと気づいた。1~2時間持ち続けるネイル筆は、手に負担をかけやすい。「柄の素材をプラスチックから木に変えることで、軽量化を実現しました」(乾社長)。
1つのサンプル作りに約3カ月。基本とされる6種類のネイル筆で、各10本以上の試作品を作った。努力の末、企画から約3年後の2018年12月に完成。今年の2月中旬から発売予定だ。
同社は歯ブラシの柄の部分に、インクジェットでフルカラー印刷する技術を持っている。Dii Mak商品も、柄の部分にサロン名や専門学校名など希望の文字を入れ、オリジナル感を出すことが可能だ。また今後は、まだネイルに応用されていない筆先の開発も進める。
「基本形となるネイル筆に加え、細かな模様などが簡単に描ける筆先のラインナップを増やします。ネイル筆は消耗品ですから、従来のものより300~500円ほど下げて販売する予定です」(乾社長)。価格は1本1300円、基本のネイル筆6本セットで1本1100円程度の予定。