なぜ、選手がそのような危険な行為をしたのか。反則行為を働いた日大の宮川泰介選手は22日に会見し、問題の試合前日にコーチを通じて内田正人前監督から「相手のクオーターバックを1プレー目でつぶせば(試合に)出してやる」と指示を受けたと説明した。「つぶす」という意味について宮川選手は「けがをさせろという意味」と捉えたと語った。宮川選手はまた、「交流試合がなくなってもいいと言われた」とも述べた。このことは、とんでもない反則行為を実行してでも関学のQBをつぶせという意味と考えられ、内田前監督の反論は難しい状況となった。
内田前監督は19日に大阪・伊丹空港で会見した際、指示について問われて明確な否定の言葉はなかった。今後、内田前監督が有力な反証をあげられない限り、内田前監督について傷害罪の教唆が問われる可能性もある。その場合、正犯(実行犯)に科される傷害罪の法定刑の範囲内で処罰される。
傷害罪は刑法204条に規定され、「人の身体を傷害した者は、十五年以下の懲役または五十万円以下の罰金に処する」と定められている。