年末年始にイッキ読みしたい古典文学 古典新訳創刊編集長・駒井稔さんに聞いた

山本 明 山本 明
推薦本の説明をする古典新訳創刊編集長の駒井稔氏
推薦本の説明をする古典新訳創刊編集長の駒井稔氏

 度重なる地震や台風などの天災、人工知能(AI)の急速な台頭、国際社会におけるテロや暴動の脅威…混迷を極めた2018年がもうすぐ終わる。先の読めない時代の空気の中、新年を迎える私たちが拠りどころとするべき指南書とは何か。今こそ時の試練を経て、読み継がれてきた古典作品が求められている。難解なイメージの強かった古典作品を、現代の言葉づかいや表現で読みやすく蘇らせた「光文社古典新訳文庫」の創刊編集長である駒井稔氏に「いま、読むべき古典文学」を5冊紹介してもらった。

 06年の創刊時から本年末までの刊行点数は291点、総発行部数は485万にのぼる同文庫。そのヒットは創刊編集長である駒井氏の確かな作品選びの鑑識眼によるところが大きい。自らの編集者人生をつづった『いま、息をしている言葉で。--「光文社古典新訳文庫」誕生秘話』(而立書房)を先頃出版した駒井氏。“自分自身がそうだったように、多くの読者が自分ばかりを責め、能力がないから分からないのだと古典に背を向けてしまうのをなんとか防ぎたい”と願い、熟達の翻訳者たちの手による清新な訳文で、誰もが気軽に手に取れるシリーズを編さんしてきた。紹介された5冊の作品は、まさに過去から放たれた永久不変のメッセージだ。

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