「大切なもの」柔らかく優しいイラストで 矢部太郎さんが描く永遠の名作「星の王子さま」 6月刊行

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永遠の名作として知られるサン=テグジュペリの小説「星の王子さま」。漫画家でお笑い芸人のカラテカ・矢部太郎さんが挿絵を担当したジュニア文庫が6月16日、ポプラ社から刊行されることになりました。

矢部さんは初めて描いた漫画「大家さんと僕」が手塚治虫文化賞短編賞に輝いたほか、一連のシリーズは累計120万部を突破する大ベストセラーに。6月17日には新刊「ぼくのお父さん」(新潮社)の発売が予定されるなど、注目を集めています。

今回の挿絵は、矢部さんが「星の王子さま」についてテレビ番組で語っていたのを、担当編集者が偶然見かけたことで実現したといいます。「複雑なことを抽象化して物語にしていて、すごいなと感じています。いつか、こんな本を書けたらいいなと思っています」と話す様子に、矢部さんであれば「星の王子さま」の世界観を壊さずに、オリジナリティを感じさせる絵が描いてもらえると思い、依頼をしたといいます。

矢部さんは35点以上の挿絵を担当。柔らかく優しいタッチで描かれたイラストからは、矢部さんの作品に対する深い愛情がうかがえ、なんとも愛おしい一冊になっています。

矢部さんが絵を担当した今回の書籍は、ポプラ社が3月に創刊した児童向け文庫の新レーベル「キミノベル」からの発売。古典名作をあまり読んだことがないという子どもたちはもちろん、大人にも読みやすい新訳にしているほか、手に取りやすい判型、価格設定になっているといいます。

同社は今回の書籍について「『大切なものは、目には見えない』 。一度聞いたら、心から離れないこの言葉は、作中でキツネが王子さまに言ったセリフです。世界中の人々がいまだ先の見えない状況に、心と体が疲弊し、大切なものを見失ってはいないでしょうか。人とのつながりが希薄になりがちなこんな時代だからこそ、他者に目を向け、人と人とのつながりを見つめなおし、思いやる気持ちを、本書から感じてほしいと思います。そして矢部さんが、改めてこの名作と向き合って込めた想いを、実際に手に取って感じていただけますと幸いです」とコメントしています。

▽6月16日発売予定 『星の王子さま』
作:サン=テグジュペリ
訳:加藤かおり
絵:矢部太郎
本体:650円+税 ポプラ社刊

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