いざという時のために「かかりつけ医」を探す方法

渡辺 陽 渡辺 陽
「かかりつけ医」について語る谷口恭先生
「かかりつけ医」について語る谷口恭先生

 大阪市で太融寺町谷口医院を開業している谷口恭先生は、「気に入った『かかりつけ医』を持つことは難しい」という言葉をいままでに何百回となく聞いているという。私もそう問いかけた1人ですが、皆さんは、いまのかかりつけ医に満足していますか。谷口恭先生にかかりつけ医のみつけ方について話を聞きました。

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■「かかりつけ医」とは何

 -「かかりつけ医」とは何なのでしょうか。

 「日本医師会では、かかりつけ医のことを『健康に関することをなんでも相談でき、必要な時は専門の医療機関を紹介してくれる身近にいて頼りになる医師のこと』としています」

 -「なんでも相談できる」とありますが、たとえばどんな時に受診すればいいのでしょうか。

 「風邪をひいたときや高血圧や糖尿病でずっと薬を飲まなくてはならなくなったとき、ぎっくり腰になったとき、じんましんが出たとき、タバコをやめたいと思った時、インフルエンザの予防接種を受けようと思ったとき、最近調子が悪く、更年期障害ではないかと思うとき、包丁で手を切ってしまったとき、認知症のおじいちゃんの介護に手がかかるようになり、主治医に意見書を書いてほしいとき、がんの末期だが住み慣れた自宅で余生を過ごしたいときなど、予防から治療まで日常的によくあることが起こった時に相談できるのがかかりつけ医です」

 -病気には、身体だけではなく心や社会的背景がからんでいることもあるのではないでしょうか。

 「かかりつけ医は、患者さんの家庭環境や仕事などの生活状況、思いといったことまで考えて診察します。たとえば、働き盛りの人は昼食後の薬を飲み忘れることがよくあるので、できるだけ朝晩だけで済むように処方するとか、週末に用事があるからなんとしても今日中にかぜを治したいといったことにも耳を傾けます。心臓や足などのパーツだけを診るのではなく、患者さんを取り巻く全体を診るということです」

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