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「原則は車道」でも自転車利用者の約半数が歩道を走行…その理由は?4月から「青切符」施行

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自転車で走る際、車道と歩道どちらを選びますか。車道と歩道がはっきり区分されていても、「安全のため歩道を走っている」という人は少なくないのではないでしょうか。NCD株式会社が実施した「自転車通行環境」の意識調査によると、車道と歩道が区分された道路であっても、約半数が「歩道」を走行していることがわかりました。

この調査は、NCDが運営する月極駐輪場の会員を対象にweb上でのアンケートで実施し、有効回答数は306でした。2026年4月から始まった自転車の交通反則通告制度(いわゆる「青切符」)の施行前に、自転車利用者や歩行者の安全性・快適性向上に向けた施策検討のために行われました。

車道と歩道が区分されていても、約半数が歩道を選択

車道と歩道が区分された道路を自転車で走行する際、どちらを走るかを尋ねたところ、「どちらかというと車道」は33.3%。、「車道」は21.8%でした。「どちらかというと歩道」は39.1%、「歩道」は5.8%でした。

自転車は道路交通法上「軽車両」として分類されており、原則として車道を通行することが義務付けられています。しかし実際の行動との間には乖離があることがうかがえます。

歩道を選ぶ最大の理由は「車道の交通量の多さ」

歩道を走る理由は、「車道の交通量が多いため」が78.9%で最多。次いで「車道が狭いため」が41.3%でした。

自転車利用者が歩道を選択する背景には、交通ルールを守る意識の低さだけでなく、車道の環境や交通量への不安があることがわかります。交通量の多い幹線道路や、幅員の狭い生活道路では、自転車が安心して車道を走れる環境が十分に整っていないと感じている利用者が多いようです。

法律上の例外規定と現実のギャップ

道路交通法では、自転車は原則として車道を通行しなければなりませんが、一定の条件下では歩道を走行することが認められています。

具体的には、道路標識・標示で歩道通行が許可されている場合、13歳未満または70歳以上の人や身体に一定の障害を持つ人が運転する場合、そして車道や交通の状況から見て自転車の安全確保のためにやむを得ないと認められる場合などが該当します。

この「やむを得ない」ケースには、道路工事や連続した駐車車両によって車道左側の通行が困難なときや、著しく交通量が多い・車道幅が狭いなど事故の危険が生じる状況が含まれます。(出典:警察庁交通局「自転車を安全・安心に利用するために」令和7年9月)

今回の調査で歩道を選択すると答えた利用者の中には、こうした例外規定と重なる理由を挙げている人もいると考えられます。ただし、交通量の多さや道路幅への主観的な不安が、法律上の「やむを得ない」に実際に該当するかどうかは個々の状況によります。一方で、制度への理解が不十分なまま慣習的に歩道を走っているケースも混在している可能性があり、交通ルールの周知がさらに重要になっています。

「青切符」施行で、環境整備と啓発の両輪が求められる

2026年4月からは、16歳以上の自転車利用者を対象に、交通違反に反則金を課す「青切符」制度が施行されました。これにより、歩道の違法走行も取り締まりの対象となり、自転車利用者にはこれまで以上にルールを意識した走行が求められるようになります。

今回の調査が示すように、利用者が歩道を選ぶ背景には交通量や道路幅への切実な不安があります。罰則の強化だけでなく、自転車が安全に走れる車道環境の整備や、自転車専用レーンの拡充といったインフラ面の対応も不可欠です。

◇  ◇

今回の調査結果からは、自転車利用者が安心して車道を走れる環境づくりと、交通ルールへの正しい理解の促進が、引き続き重要な課題であることがわかります。罰則による取り締まりだけでなく、インフラ整備と意識の向上を社会全体で進めていくことが、安全な自転車通行環境の実現への近道といえるでしょう。

【出典】
NCD株式会社

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