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「自閉症かも?」不安を感じていた母が、“腹をくくった”瞬間 3歳男の子の仕草に「とどめが可愛すぎる」「幸せそうな笑顔」

五ヶ瀬 あお 五ヶ瀬 あお

「この子、自閉症かもしれない…」ママがそんな不安を抱えていた頃に撮影された3歳の男の子の動画が476万回再生され、注目を集めました。大好きな飛行機を前に、満面の笑みで見せた、男の子の『逆さバイバイ』ーー。それを見た瞬間に、“腹をくくった”というママ(@hidamari_film_)に話を聞きました。

 ママが長男くんの発達に不安を感じ、検索魔になっていたのは長男くんが3歳10カ月のころ。お出かけ時、大好きな飛行機を見つけた長男くんは、とてもうれしそうに振り返り、動画を撮影するママに笑顔を向けます。そして次の瞬間…!

「テンションMAXな長男から炸裂した、『逆さバイバイ』(母、数秒フリーズ。)」

 

『逆さバイバイ』とは、手の甲を相手に向けて振る『バイバイ』のしぐさのこと。他者の視点をもつことが苦手な、自閉スペクトラム症の子どもに見られる特徴の一つと言われています。(※このしぐさだけで、自閉スペクトラム症と断定はできません。)

 このしぐさを見た瞬間、数秒フリーズしてしまったというママですが、不思議と“怖さ”が消えたといいます。笑顔で走り去る長男くんの背中を映した動画には、「ありがとう。これで母は腹をくくれました」とコメントを添えました。

 3歳11カ月で知的障害を伴う自閉症と診断された長男くんは、現在8歳。小学校の支援級に在籍し、新年度からは新3年生です。発達特性のある長男くんの育児をきっかけに、発達特性のある子どものいる家族の撮影するフォトグラファーとしての活動を始めたというママ(@hidamari_film_)に話を聞きました。

3歳当時から、現在までの変化は…ママに話を聞いた

ーー“腹をくくった”3歳当時から、現在までの変化を教えてください。

「…正直、とてもいい意味で、現在の状況は想像がつきませんでした。

保育園時代は行き渋りがひどく、保育園の玄関で泣く長男を、先生が玄関まで迎えに来て、しょうがなく私から離れるという状況が毎日でした。泣き叫ぶ長男の声を聞きながら、『いつまでこんな日が続くんだろう…』と、通勤中の車内で何度も涙を我慢しながら仕事へ向かっていました。

そこから保育園を卒園し、いざ小学校へ入学となると、『もっと行き渋りがひどくなるんだろうな』といった私の不安とは裏腹に、長男は気持ちの折り合いをつけることがとても上手になっていました。行き渋りもありますが、どうしても難しい場合は1人で寝室に行き、自分自身で気持ちを切り替え(おそらく布団にくるまって、しくしく泣いている)、戻ってきてからは『学校へ行く』という気持ちに切り替えられている様子です」

ーー長男くんの好きなことや得意なことを教えてください。

「空の乗り物と新幹線が大好きです。飛行機やロケット、スペースシャトルなど、宇宙関係のものも好きです。飛行機は模型が何機あるのかわかりません…。

得意なことは、何よりも二輪車に乗ることが得意です。今でも飛ぶ・走るなどの運動神経はあまり良くないのですが、自転車や電動バイクは何も教えなくても、数秒で自分自身でオフロードを乗りこなすことができました。自転車は補助輪なしでいきなり漕ぎ始めたので、大人の補助もほぼなしです。

赤ちゃんの頃から、夫のレースやコースへ一緒に行っていたのが影響があるのか、今でもわかりませんが、二輪はとても上手です」

定型発達の妹は5歳「長女は、私たちにとって人生の先輩」とママ

ーー現在5歳になる妹さんとの関係性はいかがですか?

「人に興味がまったくなかった長男が、人に興味を持ち始め、一気に成長が伸びたのは、間違いなく長女の存在のおかげです。今となっては、長女への信頼がとても表れているように感じます。最初は、“家族”という概念も理解できていませんでしたが、長女の姿が見えないと、『こなっちゃん(妹)も一緒』と今ではすっかり理解しているようです。そのようなことも含め、私たちは長女にとても感謝しています。

長女はまだ5歳ですが、私たち親が経験したことがない“障がいのあるきょうだいをもつ”という人生を歩んでおり、それだけでも、私たちにとっては長女は人生の先輩であると感じています。

とてもしっかり者の長女は、私たちが理解しきれないことも自然と理解しており、しかし私たちもそれに甘えてはいけない、当たり前ではないということもしっかり意識した上で、長女にはいつも感謝の気持ちを言葉で伝えるように意識しています。

『長男には長男の人生を。長女には長女の人生を自由に歩んでもらいたい。』と、今からわかりやすく長女には伝えています」

“障がいがあることは、絶望ではなくむしろ光に変えられるチャンスだ”

ーー発達特性のあるお子さんとご家族の写真を残す『ヒダマリフィルム』に込めた思いを教えてください。

「もともとのきっかけは長男の七五三を撮れなかったことでした。着物をレンタルしてみたものの、初めての肌触りに着用することすらできず、新品のまま返送しました。撮影以前に、着物が着られないとは思っていなかったので、その時のショックな気持ちは今でも鮮明に覚えています。

そもそも、発達特性をもつお子様のご両親は、“カメラマンに撮影を依頼する”という選択肢すら既に頭にないのかもしれません。

それでも、同じ境遇の親として、カメラマンとして、『どんな状況になってもその一瞬を必ず切り“撮り”、写真を見返したときにお子様の“ちがい”を愛せる写真を届けたい。唯一無二のご家族の物語を残したい。』と、撮影中は常に思っています。

これは、きれい事ではなく、私の意地もあるのかもしれません。

“障がいがあっても、絶望ではなくむしろ光に変えられるチャンスだ”とすら、長男のおかげで今では思うことができています。そしてそれは、障がいに限らず人生の中でぶち当たる壁や困難も同じことだと思います。

もちろん毎日、知的障がい・自閉症をもつ人間を相手にするのは神経を使い、疲れるのは事実です。しかし、そんな“障がいをもった長男”が、私たちに与えてくれた思いがけない新しい人生は、長男の価値を既に証明しているといっても過言ではありません。

障がいをもっているから何も生み出せないのではなく、少し目線を変えれば、私たちのすぐそばに、新しい可能性が転がっているということも、写真を通して伝えたいと思っています」

 Instagram(@hidamari_film_)では、長男くん、長女さんの日常を切り取った写真や動画を見ることができます。お子さんと過ごす日々でのママの気づきや率直な気持ちをつづった本文も、印象的で心に残る内容となっています。

▽神奈川県を中心に、ママ自身がカメラマンとして活動する『ヒダマリフィルム』
公式ホームページ:https://hidamarifilm.com/

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