「すまん娘、これだけ渡されてもわからないんじゃ」
そんな一言とともに投稿された、小学校のお便りの“ある一部分だけ”が切り取られた写真がSNSで大きな注目を集めました。
投稿したのは、お母さんの「さち&医ケアなこうたろうちゃん」(@abcdefg_heven)さん。お便りの“出欠のチェック欄だけ”を手で破って渡してきたという娘さんの行動に、Xでは「内容がないよう」「結論ファーストすぎる」「切り取り方が攻めてる」など、クスッと笑ってしまう声が相次いでいます。
投稿者のさちさんに詳しい話を聞きました。
「またか…」思わず苦笑いした娘の“大胆な省エネ”
さちさんがその紙切れを受け取ったとき、最初に思ったのは「またか…」だったといいます。
「日常的にこんな似たようなことは多々あります。まさかこれをポストして、こんな反響があるとは思いませんでした。内容は? と聞いたんですが、逃げられました(笑)」
破られていたのは「PTAふれあい活動」のお知らせ。娘さんは、参加か欠席かを丸する欄だけを見事に切り取り、さちさんへ手渡してきたそうです。
投稿後、Xでは、
「中身がわからんから丸つけれんwww」
「点線があると切りたくなる気持ち、わかる」
「結論だけ持ってくる優秀な娘さん」
などの声が寄せられました。
普段から“雑”? 運動会の日程もママ友経由で知ることに
娘さんは、普段からどこか“省エネ気質”があるタイプのようです。
「基本雑かもしれないです。運動会や今度の遠足も、学年違いのママ友に教えてもらいました。運動会は1週間前に知りましたね」
忙しい朝、子どものカバンからプリントを探し出す…という家庭も少なくない中、さちさんは「ランドセルは漁らない」と決めています。
「口頭で『何もないね? 出しな〜?』と言うだけ。自分から持ってくるのを基本にしています」
だからこそ、今回の“出欠部分のみ”の提出は、ある意味では娘さんなりの進歩(?)なのかもしれません。
「気遣いするタイプではないけど…」それでも“切る気持ち”はあった?
今回の行動について、さちさんはこう推測します。
「娘は優しいけど、気遣いをするタイプではないです。ですが、それでも『切ってあげよう』って気持ちはあったのかもしれません。普段、私が『ハサミ探してきて!』って言うから(笑)」
後日、本人に「なぜそこだけ破ったの?」と聞いてみると、
「自分でもわからないけど、点線があったから破った」とのこと。どうやら“点線=切り取りたい衝動”が勝ってしまったようです。
恥ずかしがり屋から“突然踊り出す”タイプに成長
娘さんは現在、小学6年生の11歳。性格について尋ねると、さちさんはいきいきと語ってくれました。
「基本優しい子です。幼稚園から低学年までは恥ずかしがり屋で、運動会で踊らず棒立ちでした。劇でも一言もセリフを言わず、代わりにセリフを言う役がいたくらいで(笑)」
それが高学年になった途端、さちさんも驚くほどの変化が。
「急に踊り出しました。しかも笑顔で。家ではマシンガンのようにしゃべりますし、お兄ちゃん2人にも負けず強いです」
さらに、生後から医療的ケアを必要とする弟がいるため、とても優しく接しているといいます。
「弟が医療的ケア児なので、将来は看護師さんになるそうです」
兄弟思いで、内気ながらも芯の強さを持つ娘さん。今回の“切り取り事件”も、そんな個性の延長線上にあるのかもしれません。
SNSでは共感と笑いがあふれる「あるある」投稿に
投稿には、子育て中の保護者から共感の声が相次ぎました。
「うちの娘もやった」
「PTAの運動会か懇親会か時期もわからん(笑)」
「切り取り方が攻めてて好き」
「手間を省く優しさ」
中でも、さちさんが印象に残ったというコメントは…
「内容がないよう、ですね(笑)。親父ギャグ好きなので」
思わず笑ってしまう掛け合いに、娘さんの“ゆるい省エネ行動”へ微笑ましくツッコミを入れるユーザーが多く見られました。
「内容がわからないけど…とりあえず丸はつけて」
子どもと学校プリントの“すれ違い”は多くの家庭で起きるもの。そこには、忙しさや性格、家庭のルールなどさまざまな背景があります。
今回の出来事は、そんな日々の小さなトラブルを、親子それぞれの個性がにじむ“クスッと笑える瞬間”として切り取った投稿でした。
最後に、さちさんはこう話します。
「こんなに反響があるとは思っていなかったけれど、笑ってもらえてよかったです」
日常の中で起きるちょっとした“予想外”。それは時に、SNSを通して多くの人の共感と笑いにつながるのかもしれません。