新型CX-5は後席&荷室が、より快適で使いやすくなった!
▽使い勝手
「使い勝手の良さ」を重視する新型CX-5の開発コンセプトは、後席や荷室の設計にも色濃く反映されている。
プラットフォームは先代からのキャリーオーバーながら、ボディサイズは欧州仕様で全長4690mm×全幅1860mm×全高1695mmへと拡大。先代比で、全長+115mm、全幅+15mm、全高+5mmとなっており、サイズアップによって居住性が向上した。
とくに注目すべきは後席スペースだ。ホイールベースが延長されたことで、その分を膝前のスペースに活用。結果として、膝まわりの余裕は64mmも広がり、ゆったりとした後席空間が実現されている。さらに、ヘッドルームも29mm拡大され、クラスでもトップレベルの開放感を確保している。
日常的な利便性を左右する乗降性にも細かく配慮された。後席ドアの開口部は約70mm広げられ、さらに、スカッフプレートの高さも見直されており、子どもでも乗り降りしやすい工夫が施されている。
SUVにとって重要な荷室も大きく進化した。床面積はクラストップレベルを誇り、荷室の奥行も先代より45mm拡大。高さ方向も含めて、使いやすさが大幅に向上している。
また、車中泊ユーザーへの配慮も忘れていない。後席を倒せば、わずかに段差はあるものの、ほぼフラットな荷室空間が出現する。リヤシートのヘッドレストは反転装着することで、枕代わりとしても使用可能。荷室長も約190cm確保されており、平均的な大人であれば足を伸ばして横になることができる。
新型CX-5はディーゼルエンジン廃止! 遅延気味のハイブリッド化
▽パワートレイン
3代目にあたる新型CX-5(KG系)では、残念ながら従来好評だったディーゼルエンジンの設定が廃止された。背景には、厳格化する排出ガス規制などの影響がある。
代わって新たに搭載されたのは、24Vの2.5Lマイルドハイブリッドシステムだ。ただし、この新パワートレインには一抹の不安もある。というのも、従来の2.2Lディーゼルターボが発揮していた最大トルクは450Nmという強力な数値だったのに対し、新型CX-5のマイルドハイブリッド仕様では、最大トルクが約250Nmと予想されており、その差は大きい。とくに、従来型のディーゼルモデルに乗っていたユーザーにとっては、加速時などのトルク不足を物足りなく感じる可能性がある。
また、24Vというマイルドハイブリッド方式自体も、やや中途半端な印象が否めない。48Vと比較してもモーター出力の向上が難しく、電動感を感じにくい。加えて、エンジンの不得意な回転域でのサポートを目的としているため、燃費改善効果も限定的となってしまう。
一方で、マイルドハイブリッドのメリットもある。構造がシンプルで、ストロングハイブリッドに比べてシステムコストが抑えられるため、車両価格を低く設定できるのは大きな利点だ。
ただし、マツダ自身もマイルドハイブリッドのみで競争できるとは考えていない。現在は、独自技術であるSPCCI(火花点火制御圧縮着火)をさらに進化させた、直列4気筒2.5Lの「SKYACTIV-Z」エンジンを開発中。この新エンジンは、より薄い混合気でも燃焼可能で、高効率と低燃費を両立することが期待されている。これに新開発のハイブリッドシステムを組み合わせ、2027年以降に市場投入する予定だ。
トヨタをはじめとする競合ハイブリッド勢を超える燃費性能を狙う先進技術だが、投入時期が2027年とやや先になる点は、既存ユーザーの乗り換え需要や競争力の観点で不利に働く可能性がある。
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◆大岡 智彦(クルマ評論家・CORISM代表)
自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員。
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【監修】中古車のガリバーが運営・クルマのギモンにこたえるサイト「norico」編集長・村田創
中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!
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