どんなに絵が苦手な人でも、見本を64分割すれば上手に描けるーー。そんな画期的な描画方法を紹介した投稿がX(旧Twitter)で大きな話題となっています。
投稿したのは、みくさ(@kotatsu_mikusa)さん。グリッド線を使って描いた愛・地球博の公式キャラクター「モリゾーとキッコロ」の絵を紹介しました。左側には64個の細かいマス目を引いたスペースに描かれた整ったモリゾーとキッコロ、右側には「絵心がない人間」の例として夫がフリーハンドで描いた小さなモリゾーとキッコロが並んでいます。
この比較には「絵画模写する時なんかこんなんやったなーって懐かしい気持ちになった」「これ細かくしたのが俺たちが普段みてる携帯とかディスプレイだもんな。アナログでやるって言う発想がなかった、天才か」など称賛のコメントが相次ぎ、投稿は4万件を超える「いいね」を集めました。
みくささんによると、夫は絵に苦手意識があり、義務教育修了以来ほとんど描いていなかったといいます。今回、グリッド付きで印刷した見本や線を用意し、実際に描いてみると、20年ぶりに絵を描くことができたそうです。みくささんは「思った通りに描けたのは初めての経験だったようで、楽しそうにしていました」と振り返ります。
そんなご主人の様子を見て、多くの人にこの方法を知ってもらいたいと投稿に至ったそうです。
グリッド法自体は古くからある技法で、みくささんの考案ではありません。通常は16分割程度で大まかな形を取ることが多いといいますが、今回は64分割という細かいグリッドを使用しました。
「今回はかなりシンプルな絵であり、グリッド線を細かく取ればグリッド線と輪郭線の交点を取って繋げるだけで絵が完成するだろうという見込みがあったので64分割にしました。グリッドを使うと絵を描くというよりは線を繋ぐ、というイメージで絵を完成させることができます」(みくささん)
絵を練習したい人には「紙と鉛筆」、作品を公開したい人には「パソコンとペンタブ」が適していると話します。ただし「ホワイトボードは左上から順に描かないと手で線を消してしまうのでおすすめしません」と注意も添えました。
なお、みくささん自身は「現在は絵の練習はしていません」とのこと。夫についても「今後絵を描くことはほとんどないと思います」と話しています。一方で、絵が苦手な人でも、工夫次第で描けることを実証した今回の投稿に、「自分も試してみたい」と感じた人も少なくないようです。