学生時代、男女共学ではなく男子校や女子高で青春時代を過ごした経験を持つ人は少なくないでしょう。都内でCMプランナーとして働きながら漫画作品を発表しているコンテくんは、かつて自身が通っていた男子校での経験から『男子校の生態」という漫画をX(旧Twitter)に投稿し、注目を集めています。
コンテくんが通っていた男子校では、クリスマスの時期に家庭科の調理実習で「自由調理」の授業がおこなわれていました。自由気ままな献立を考えていいというだけあり、何を作るかは班によって千差万別です。
カップラーメンや冷凍食品で手軽にすませる班がある一方、回転寿司セットを持参し寿司を握る班や、あらゆる部位の肉を持ち寄って焼き肉を楽しむ班が登場するなど、まさに自由な光景に教室内は活気づきます。
なかには、男だけのクリスマス料理に挑む「料理ガチ勢」が終結した班も現れます。目指すはメインのステーキに加え、にんじんのグラッセ、サラダ、さらにはクリスマスケーキまでがセットになった本格的なクリスマスディナーです。
クリスマスディナー作りは順調に進み、ケーキのデコレーションを待つ間、ステーキの仕込みを済ませた生徒の一人が「親父直伝のレシピだ」と言いながら、つまみ用にもう一品を即席で作るという高度なテクニックを披露します。
調理実習というより、もはやクリスマスパーティーのような楽しい光景に、読者からは「こんな楽しいこと全力でやる高校生活を送りたかった」「おおらかでいいな、ほっこりする」と、うらやむ声があがっていました。この自由調理について、作者のコンテくんに詳しく伺いました。
ー毎年、全学年の最後の調理実習は自由調理だったのでしょうか?
高2のクリスマスの時期が自由調理でした。最近では自由調理からクリスマスケーキ作りに変わったみたいなので、僕は時代を先駆けていたのかもしれません(笑)
ーメニューや使用する道具などは、事前に先生に申請して許可をもらうのでしょうか?
特に申請するものはなかったですね。さすがにクリスマスだからといってシャンパンを持ってくる子はいなかったです。自由の中にもちゃんとみんな節度は持っていたのだと思います。
ーメニューによって調理時間も各班でかなり幅があると思うのですが、早く終わった班は、他の班を待つ間、何をしていたのでしょうか?
漫画の中にもあるようにカップラーメンの班は5分で終わりますが、僕たちの班はクリスマスディナーをつくっていたので授業内ぎりぎり。切羽詰まっていたので、カップラーメンの班がなにをしていたかは把握していないですね。
ー生徒の間では、この自由調理はどのように受け止められていたのでしょうか?
感想は人によりけりだとは思いますが、僕たちみたいにとても凝る人もいれば、ウケ狙いの人や省エネで終わらす人もいて。自分の選択にちゃんと責任を持ち、みんなお互いの選択肢に無理強いしない環境が居心地はよかったですね。「お前の班ケーキ作るんだって?すげぇじゃん。俺らカップラーメン!」みたいな感じでした(笑)。
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