「いいなー、うちも入れればよかった」…なんて、簡単に入れませんから! 中学受験の現実に、経験した親が全力ツッコミ

海川 まこと 海川 まこと

中学受験と高校受験には、それぞれの経験者にしか分からない“あるある“が存在します。中学受験生の息子を持つSAI@子鉄さんは、親目線から見た中学受験の世界を描いた漫画をX(旧Twitter)で公開し、毎回大きな反響を呼んでいます。

あるとき、中学受験生の子を持つ主人公がひとりでファミレスランチをしていると、近くから高校受験について話すママたちの会話が聞こえてきました。「塾に入れたけど~」「もう大変!」と、高校受験の厳しさに苦労する声があがっています。冷静に耳を傾けていた主人公ですが、途中から心がざわざわする展開に。

ママたちの話題は徐々に、「BちゃんはW付属に行っているんだよね?」「受験したんだよね?」と、中学受験をして子供を付属の中学校に入れたママの話に移ります。そのママに対して、「いいなー、うちも入れればよかった」と軽い口調で発せられた言葉に主人公は衝撃を受けます。

なぜなら、中学受験で付属校に合格するというのは簡単な話ではないからです。中学受験は、第1志望校に合格できるのは男子で約4人に1人、女子で約3人に1人とされており、第1志望に合格できない子が多数派になる過酷な世界なのです。

この現実を知る主人公は、思わず「なんということを…!そんな簡単に…」と衝撃を受け、心の中で「いいなー、うちもカレーにすればよかったと違うから!」と静かにツッコミます。似たような経験をした読者からも「この発言は非常に失礼」「頼むからその口閉じてくれ」と、ツッコミが入っていました。同作について、作者であるSAI@子鉄さんに詳しく話を伺いました。

ー中学受験をテーマにした漫画を書こうと思った理由は何でしょうか?

中学受験というと一般的には「中学受験=親の狂気」といった暗いイメージが先行しているように感じます。私自身も夢中になってさまざまな本やブログを読みました。また、夏期講習は地獄など、不安を煽られることも多く、明るく伴走している方はほぼいないと感じています。

そんな中で、伴走を楽しむことに焦点を当て、笑えるエピソードを拾い上げていこうと考えました。あるあるネタで笑い合えれば、苦しくて辛くてひとりぼっちの伴走者たちの力になれるのではないかと思ったのです。また、自己満足で始めたことではありますが、それが誰かの役に立てるのであれば、それは良いことをしているという願掛けにもなるのではないかなとも考えています。

ー漫画のストーリーやアイデアは、どのように思いついているのでしょうか?

SNSで親御さんが発信されている情報と、我が家の日常で同じような出来事があったときはネタとしています。また中学受験を経験したママたちと話をしている中で、「これは描ける、これは描けない」と判断していますね。

ーお子さんやご家族、周りの方は漫画についてご存じでしょうか?周囲の反応はいかがですか?

家族も漫画のことを知っていて、応援してくれています。息子の塾の友達も、塾の帰りに更新された漫画をすぐに読んでくれて「次はこういう話を書いて」とリクエストをしてくれたこともあります。

<SAI@子鉄さん関連情報>
▽X(旧Twitter)
https://x.com/yonedasai
▽Instagram
https://www.instagram.com/kotetu.haha/

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