流れるウィンカーは車検に通る?
先にご紹介したように、現在は日本でも「流れるウィンカー」の採用が認められています。そのため、はじめから車両に搭載されている純正品なら間違いなく車検に合格できます。
一方で、社外品を搭載する場合には注意が必要です。製品が車検の基準を満たしていなかったり、装着方法の問題から車検を通過できなかったりする可能性があります。
▽流れるウィンカーの基準
流れるウィンカーには、以下のような保安基準が定められています。
・LEDは車体の内側から外側に、広がるように点灯する
・LEDの点灯の流れ方は左右対称である
・先に点灯したLEDは、すべてのLEDが点灯するまで点灯し続ける
・すべてのLEDが点灯した後で、すべてのLEDが同時に消灯する
・他のウィンカーと同じ周期で点滅する
【縦長では採用できない】
日産のセレナなど、ミニバンを中心に縦長のテールランプを採用しているケースは少なくありません。しかし、流れるウィンカーは「内側から外側」に、水平に流れることが原則です。縦方向への点滅は認められていません。
▽ウィンカー全体での基準も
以下は、流れるウィンカーに限らず、すべてのウィンカーに共通する車検の基準です。
【取付位置】
・照明部の上縁の高さが地上2.1m以下
・照明部の下縁の高さが地上0.35m以上
・左右の照明部の最内縁の感覚が0.6m以上
・照明部の最外縁が車体の端から0.4m以内
【色】
・橙色
【明るさ】
・15-60W
【面積】
・20平方センチメートル以上
【点滅回数】
・毎分60回以上120回以下の一定周期
【視認距離】
・昼間に100m先から視認できる
【その他】
・ひび割れや損傷がない
・レンズ面の著しい汚損がない
▽Q. 流れるウィンカーの後付けは可能?
流れるウィンカーの後付けは可能です。社外品を買ってきて自分で取り付けることもできますし、カー用品店などで取り付けてもらうこともできます。ただし「本当に車検に適合する製品なのか」「車検に合格できる取り付け方ができるか」をよく検討しましょう。分からなければお店の人に確認してください。
▽Q. 後付け製品の見極めポイントは?
後付け製品が車検に対応したものかを見極めるには、「Eマーク」を取得した製品か見ると分かります。Eマークは国連欧州経済委員会規制(ECE規則)の適合製品に付けられるもので、Eマークを取得しているものは日本の車検でも有効です。
ダサい?かっこいい?分かれる意見
2020年頃にかけて普及した「流れるウィンカー」。しかし、その後トヨタやレクサスでは搭載車種が少なくなっています。流れるウィンカーに対する意見は、ネット上でも賛否が分かれる傾向です。
▽軽にも搭載され高級感がなくなった?
流れるウィンカーが一時ほど流行しなくなった理由として考えられるのが、価格の安い車種にも搭載されるようになったことです。軽自動車にも採用され「高級車ならではの装備」でなくなった点が、流れるウィンカーの付加価値を下げたと言われています。
▽停車時に見ると「鬱陶しい」という人も
流れるウィンカーを後方から見続けると、鬱陶しく感じる人もいるようです。たとえば右左折での信号待ちやハザードランプを点灯したときに、後方車のドライバーから嫌がられる可能性もゼロではありません。
▽もちろん「かっこいい」という意見も
流れるウィンカーに対して否定的な意見もありますが、「先進的」「かっこいい」という意見も多いです。
ウィンカーとして性能を満たせば大きなメリット・デメリットもないので、最終的には自分の好みと予算を考えて、搭載車や後付け製品を選びましょう。
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【監修】中古車のガリバーが運営・クルマのギモンにこたえるサイト「norico」編集長・村田創
中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!
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