『ONE PIECE』作者はにごしたけど…“意外な場所”で露見した、キャラたちの「恋バナ」とは

海川 まこと 海川 まこと

週刊少年ジャンプ(集英社)で連載中の漫画『ONE PIECE』(作:尾田栄一郎)には、単行本コミックスのおまけとして、読者からの質問を募集する「SBS(『質問を募集するのだ』の略)」である質問コーナーというコーナーがあります。

読者からのおもしろい質問や、尾田先生と読者とのふざけたやりとりなどのほか、本編では明かされない重要な情報がサラッと書かれており、『ONE PIECE』ファンに人気の高い名物コーナーです。そんな「SBS」では、ときおり尾田先生が匂わせるキャラクター同士の「恋バナ」が登場します。

例えばコミックス70巻に収録されたSBSには、「パンクハザード編」で描かれた、ゾロが海軍の剣士・たしぎを担いで移動したシーンについての質問が掲載されました。質問者はコミックス70巻第692話について「ガタイのいい海兵がたしぎを肩に担いでいるように見えるんですか、コレたしぎですよね?(以前ゾロに担がれていたとき)『部下たちに会ったら降ろして下さい!』って言ってましたけど」と質問しています。

該当シーンで、たしぎがどんな気持ちだったのか、尾田先生は「部下達に見られると恥ずかしいというのは海賊のゾロに助けられているという状態の事だと思います。部下に担いでもらうのはいいんでしょう。」としたうえで「他にも恥ずかしさに原因があるのかな。乙女心は僕にはわかんないけど。」という意味深なコメントを残しているのです。

この回答を見たファンからはネット上で「たしぎからゾロへの恋心をほのめかしてるのかな…」という声があがり、たしぎのゾロに対する思いに想像を膨らませている様子が多く見られました。

そして、コミックス107巻に収録されたSBSでは、海軍本部機密特殊部隊「SWORD」の隊員であるひばりという女性キャラの「恋バナ」について触れられました。作中では、ひばりが同じく「SWORD」の隊員であるコビーに対し好意を持っているような様子がたびたび描かれています。

この様子を見た読者から「SWORDのひばりちゃんはコビーにホの字(惚れている)なんですよね?」と質問を受けた尾田先生は「僕はにぶいんでよくわからないです」と返答しました。しかしその直後、別の読者からの質問への回答で、ひばりがコビーのことを好きになったと思われるきっかけについて話しているのです。

尾田先生の回答を読んだファンは「これは明確に“恋心”だと言及されたね!」「かつてアルビダの船で雑用していたコビーが、いまや女の子の憧れの存在だなんて……」と、ふたりの関係性に大いに盛り上がりを見せました。

コミックス109巻に収録されたSBSでは、「海賊女帝」ボア・ハンコックが治める「アマゾン・リリー」の女性たちについての質問が寄せられました。女性ばかりの国で暮らす彼女たちは、たびたび「恋煩(わずら)い」という不治の病にかかってしまいます。

そんななか、アマゾン・リリーの先々々代皇帝であったグロリオーサ(通称・ニョン婆)について「1096話でグロリオーサ(ニョン婆)がロックスの面々の中にいましたが、グロリオーサの恋した相手はロックス海賊団の誰かという事ですか?」という読者の質問が。尾田先生は「恋煩いの抑え方がもしかして“恋した相手のそばにいくこと”だとすると…ロックス海賊団の誰かかもしれませんね」と回答しました。

この尾田先生の言葉に、ネット上ではグロリオーサの恋の相手が誰だったのかという議論が巻き起こりました。「グロリオーサが白ひげに恋したのなら、2年前まで生きていた白ひげのそばにいるはず。だから白ひげ以外の誰かかな」という推察や「恋した相手が死んだからアマゾン・リリーに戻ってきたのかな……」と、彼女の人生に思いを馳せるファンもいました。

『ONE PIECE』のストーリーの中心は、ルフィたちの繰り広げる数々の冒険や、手に汗握るバトルシーンかもしれません。ですが、よく注意してみると時々恋愛を思わせる描写があり、物語に花を添えています。主軸ではないストーリーにも注目してみると、より楽しめるかもしれませんね。

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