アルファードを置きたくて…泣く泣く「エアコンを撤去しました」 戸建て住宅「駐車場のために諦めたもの」

中瀬 えみ 中瀬 えみ

一戸建てのメリットのひとつに「駐車場代がかからず車を持てる」がありますが、当然、家の敷地内に駐車スペースを確保しなければなりません。広い敷地があれば問題ありませんが、都心部でそれを実現するのは難しいものです。狭い戸建ての敷地に駐車場を確保しようと思えば、代わりに犠牲になるものもあります。「駐車場のために諦めたもの」について、みなさんに聞いてみました。

車を買い換えようと思ったら…

Aさん(関東在住、40代、事務職)一家が3階建ての建売住宅を購入した当時乗っていた車は、Aさんの夫が独身時代に購入したコンパクトカーのデミオ。家の駐車スペースは、3階建て建売住宅によくあるタイプで、2階部分の床が一部駐車スペースの屋根になっていて、玄関までのアプローチを兼ねているもの。決して広いとは言えませんが、Aさんが問題を感じたことはなかったそうです。

その後、長年乗っていた愛車を買い替えようかという話になったとき、Aさんの夫が大きなワンボックスカーにしたいと言い始めました。「次はアルファードみたいな車がいいな。子どものサッカーの送迎にも便利だろ?」

しかし、車に詳しくないAさんでも、これまでのコンパクトカーに比べると、「それってうちの駐車場に停められる?」と気がつくくらい大きさが変わります。

駐車スペースの採寸と車の大きさを比較していた夫によると、「バンならスライドドアだから横幅は大丈夫」とのこと。ところが…。長さを確保するために、思いもよらぬものを撤去する必要があることが分かりました。

「今駐車スペースの奥に、1階の物置になっている部屋のエアコンの室外機があるだろ? あれを撤去すれば十分敷地に納められる」

確かに普段はあまり使っていない部屋ですが、わざわざ設置したエアコンを撤去するなんて…と反対したものの、結局は夫に押し切られ、家には新しいワンボックスカーがやってきて、1階の部屋のエアコンはなくなることに。

「車種によってはこの位置には室外機おけませんよ」って最初から電気工事士さんも教えておいてくれればよかったのに…。と今でも思うそうです。

カーポートの費用がかさんだせいで…

夫の実家の土地にマイホームを建築することになったBさん(九州在住、30代、主婦)。土地代がかからず建築資金には比較的余裕があるはずでした。夫婦ともに気に入ったハウスメーカーに建築を依頼し、順調に話がすすんでいたそうです。

ところがある日「そろそろエクステリアのお打ち合わせを」と言われ、家の外、つまり庭や駐車場の予算については考えていなかったことに気がつきました。とはいえ隣は夫の実家が建っているし、住民以外の車通りも少ない地域。「オープン外構でも問題ない」と思っていましたが、隣に住む義父から「カーポートだけは作りなさい。車が傷む」と説得されることに。結局、追加で工事を依頼することになりました。

しかし、その追加工事分の予算は、キッチンとお風呂の設備のグレード大幅ダウンでねん出することに…。

「最初からカーポートが見積もりに入っていたら、ぬか喜びしなくて済んだのに」とBさん。今でも海外製システムキッチンのパンフレットが捨てられないそうです。

美しい植栽を残すつもりが…

Cさん(関西在住、40代、主婦)一家が購入した古家付き土地は、庭には紅葉やツツジ、椿に梅などたくさんの植物が配置されていました。花が咲く時期はさぞ素敵だろうな…と楽しみにしていたそうです。

ところが家を取り壊すとき、その豊かな植栽が邪魔に。植栽を残したまま工事をするのも、一度撤去して植え直すことも大変なことが分かりました。また植木を残しても、植木屋さんを呼んで定期的に剪定するのは費用がかかります。どうするべきか悩んでいたとき、今の駐車スペースは小さすぎることが分かりました。結局、家の北側の椿だけ残し、それ以外はすべて伐採することに…。

Cさんは「費用は掛かっても植木屋さんを呼んで引き取ってもらえばよかった」と後悔しています。

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